2013 Fiscal Year Research-status Report
ミクログリア生体画像による視床下核刺激術後のパーキンソン病変性予防効果の解明
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25462211
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
野崎 孝雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10598494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 憲嗣 浜松医科大学, 医学部, 病院教授 (00235904)
尾内 康臣 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 教授 (40436978)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / ミクログリア / 視床下核脳深部刺激術 / 神経保護効果 |
Research Abstract |
重症パーキンソン病に対して行われている視床下核脳深部刺激療法(STN-DBS)には、パーキンソン症状の改善のみならず、神経変性予防効果があることが近年報告されている。本研究の目的は、抹消性ベンゾジアゼピン受容体に結合する[11C]DPA713 とPositron Emission Tomography(PET)を用いて活性化ミクログリアを測定することで、パーキンソン病 におけるSTN-DBS の神経保護効果の発現について、その程度や特異的領域に着目して解明するものである。12名のPD患者に対し、視床下核電気刺激療法開始前と開始1 年後に[11C]DPA713-PETをを撮影する。関心領域は中脳、側坐核、尾状核頭、被殻(腹側、背側)、視床として結合能を測定する。これによりミクログリア活性を定量的に測定、解析し、神経炎症性変化に対する視床下核電気刺激療法の影響の有無、変性予防効果の有無を検討する。画像解析にはPMOD ソフトウェアを用い、定量画像の作成、トレーサー結合能の定量的な解析を行う。この定量的な評価により、STN-DBSの神経保護作用の有無を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年4月30日までに12名のパーキンソン病患者に初回のDPA-PETを施行、うち11名に両側視床下核脳深部刺激術を施行した。更にそのうちの3名は術後約1年が経過し、2回目のDPA-PETを施行した。検査時に患者の診察を行い、その重症度をUnited Parkinson's disease rating scale(UPDSR)にて評価した。現在これらの症例についてDPAの結合能を解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
既施行の患者を合わせ、計12 名のパーキンソン病患者に対し、視床下核電気刺激療法開始前と開始1 年後にPET を撮影する。8 名のパーキンソン病患者は視床下核脳深部刺激療法を施行しない未手術群として、1年の間隔をおいて2回のPET撮影を行う。これをコントロールとして、両群での比較検討を最終年度に実施する。関心領域は中脳、側坐核、尾状核頭、被殻(腹側、背側)、視床として結合能を測定する。これによりミクログリア活性を定量的に測定、解析し、神経炎症性変化に対する視床下核電気刺激療法の影響の有無、変性予防効果の有無を検討する。画像解析ソフトとしてPMOD ソフトウェアとstatistical parametric mapping 法を用い、定量画像の作成、トレーサー結合能の定量的な解析および統計的画像解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会参加時の旅費等が予定よりも少額であったため。 学会発表等の機会の増加が予想され、前年度からの余剰金は交通費等に計上する予定です。その他は当初の計画通り使用する予定です。
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