2013 Fiscal Year Research-status Report
近赤外分光法を用いた新しい術中モニタリングの開発-神経ネットワークの可視化-
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25462246
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福多 真史 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (00361907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 洋 新潟大学, 脳研究所, 助教 (30515771)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | NIRS / monitoring / functional mapping / MEP |
Research Abstract |
1.NIRSの脳表直接記録方法の確立 平成25年度は近赤外分光法(near-infrared spectroscopy, 以下NIRSと略す)の脳表面から直接記録する方法を確立するのが第一の目的であったが,プローベを脳表に接着させるためのデバイスを開発し,清潔な袋状のものでカバーすることによって,今までに2症例において脳表から直接記録することができた.最終的には術中モニタリングに使用するものであるため,平成26年度以降は手術の邪魔にならないようにデバイスの小型化を進めていく予定である. 2.適切な刺激・記録条件の設定 適切な刺激条件については,今までに記録した2例においては高頻度刺激(500 Hz, 5-train)で記録が可能であった.今後マッピングで使用する50Hzでの刺激も試みる予定であるが,術中にけいれん発作が起こる可能性も考慮し,より確実に記録が可能でかつ合併症が少ない刺激条件を確立する計画である.術中の記録条件においては,本来のNIRSの測定には加算が必要であり,オフラインで解析するのが通常であるが,術中モニタリングに使用する際にはリアルタイムにデータを解析し結果を表示する必要がある.すでに日立メディコにオンライン解析用のソフトウェアの開発を依頼しており,すでに完成に近づいていて平成26年度中には使用できる予定である.その他の詳細な記録条件についても,今後症例を増やしていくことによって確立する計画である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的の第一段階は,今までに報告のない大脳皮質表面からのNIRSの記録であるが,脳表に清潔にプローベを設置できるデバイスが開発され,まだ症例が2例ではあるが,刺激条件,記録条件を模索しながらも,脳表からのNIRSの反応が記録できることが確認された.平成25年度の計画の主な部分は達成できていると思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度以降は,NIRSの大脳皮質での記録が実際のモニタリングであるかを確認することが主な研究目的である.そのためには症例を重ねて,運動野のモニタリングであれば,術中のNIRSの所見と術後の運動機能との相関,言語野のモニタリングであれば,術後の言語機能との相関を検討していく予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
NIRSを術中にオンラインで解析するソフトウェアがまだ完成されておらず,それにかかる費用が次年度に必要になる.その他NIRSのプローベを脳表面に密着させるための新しいデバイスの開発にも今後費用がかかると思われる. 次年度は成果を発表できる予定なので,発表のための旅費,論文作成のための費用も必要である. NIRSオンライン解析用のソフトウェア,プローベ密着用のデバイスの開発,成果発表にひつような経費に使用する予定である.
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Research Products
(6 results)