2016 Fiscal Year Annual Research Report
The inhibitory effect of indoleamine 2,3 dioxygenase on brain tumor stem cells and niche.
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25462260
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
宮嵜 健史 島根大学, 医学部, 講師 (00346397)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | glioblastoma / IDO / stem cell / kynurenine pathway |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに実際のGlioblastoma(GBM)患者由来組織からのsphere cultureを行って樹立しえた1細胞株を用いてGBMを構成する腫瘍幹細胞(Sphere cell:SC)と腫瘍分化細胞(Differentiated cell:DC)におけるKynurenine pathway(KP)の活性を評価してきた。結果、KPの律速酵素であるIndoleamine 2,3 dioxygenase(IDO)の活性がDCよりもSCで高いことを見い出したが、これが普遍的な事象であるかどうかを検証するためさらに複数のGBM患者由来組織からの細胞株を樹立し試験する必要があった。そこで今年度は新たに5人のGBM患者からsphere細胞株樹立を試み、新たに1つの細胞株を樹立した。 一方、SCとDCにおけるIFNγ刺激時のIDO遺伝子発現変化をcDNAマイクロアレイにて網羅的に解析し、DCに比較しSCにおいてIDO発現が約10倍上昇していることを見出したが、今年度はさらにどのpathwayが変動しているのかマイクロアレイデータを用いてpathway解析を行った。SCをIFNγ処理したとき有意にup regulationしたpathway数は33、DCで12。そしてその12のpathwayはSCのそれと全て共通していた。逆に有意にdown regulationしたpathway数はSCで4、DCで3。しかしその3のpathwayはSCにおけるそれと共通したものはなかった。この結果はSCの方がより敏感かつダイナミックに外的要因に対して変化しうること、さらにdown regulationされるpathwayにおいてよりSCの特徴が表れてくることを示しており、down regulationされたpathwayにおけるSCの遺伝子発現変化についても今後検討する必要性が示された。
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