2013 Fiscal Year Research-status Report
悪性グリオーマに対するミュータノーム・データベース構築
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25462281
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
寺崎 瑞彦 久留米大学, 医学部, 准教授 (70320223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 保雄 久留米大学, 医学部, 教授 (80216316)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脳腫瘍 / グリオーマ |
Research Abstract |
近年脳腫瘍治療領域で分子標的治療薬が導入されていることもあって、治療効果などの判定が大変複雑なものとなっている。本年度には、まず対象となる症例のサンプリングおよび、その各症例において、のちに評価すべき遺伝子や変異に対する効果ないし評価の適正性の評価が必要となった。また、それと同時にテーラーメイド化する治療における治療開始もしくは効果判定指標として何が適正なのかまた、現在行われている治療効果判定規準などに対する様々な取組が必要となった。本年度はこれまで行ってきた治療者を対象として、画像および検査データを集積・解析することで、現行の治療における問題点の抽出を行った。その結果、現在汎用されている効果判定基準において個別化治療における増大規準や反応性など、多くの問題が抽出された。この解析データをもとに現在新規治療の判定基準を改め個別化治療を実施、さらに今後遺伝子解析を進めていくところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近年の新たな治療発達によって、当初目標としていた治療効果判定や評価方法が複雑になったため、まずこれまで蓄積された症例を用いて、これまで行われていた治療が本当に効果があったのか、それとも画像上で効果があったように見えているだけなのか、を再評価する作業が必要となった。しかしながら、これらが克服できたことで、今後の評価判定がより明確なものとなり、今後の作業がよりスムーズに進むものと考えている。今後はこれら評価項目を規準として、遺伝子・変異解析を進めていく予定である
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Strategy for Future Research Activity |
今後、サンプリングされた症例から網羅的遺伝子・変異解析を進めていく予定である。現時点においておおむね順調に進められており、現時点で遂行上の課題もないものと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は対象疾患である悪性グリオーマに対して新たな新規薬剤が承認となることでこれら疾患の治療方針が大きく変化した。術中留置型抗がん剤の承認や、特に血管新生阻害薬であるアバスチンは世界で初めて初発悪性グリオーマへ承認されたこともあり、初発の治療から施設間格差が見られた。今後遺伝子解析を進めるにあたっても、治療体系が異なったものであると評価に信頼性がなくなってしまうため、まずこれら治療効果・評価判定を行う必要があった。次年度は網羅的遺伝子の解析を順次進めていく予定としている。 Whole-exon抽出・エンリッチメントはSureSelect assay9 (Aglient Technology、SureSelect Human All Exon v4, V4+UTRs Kit)にて行い、Exome gDNA librariesはTruSeq SR Cluster Kitでクラスター化し、TruSeq SBS kitを用いてIlluminaでシークエンス配列を読むことで網羅的に解析を進めていく予定である
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