2013 Fiscal Year Research-status Report
末梢神経欠損間隙の新治療法:末梢神経両断端緩徐伸長法の実用化に向けて
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25462285
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
原 友紀 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30431688)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 筋・神経病学 |
Research Abstract |
本研究の目的は末梢神経欠損の新しい治療法として我々が開発した末梢神経断端緩徐伸長法の実用化に向けて臨床研究開始後に生じた新たな課題を解決することで、1)自動伸長システムの開発、(2)癒着防止技術の導入、(3)修復可能距離の限界と至適伸長速度の決定の3課題を本研究のテーマとし、動物実験を行うものである。今年度は研究計画調書の(研究1:自動伸長システムの開発)を行った。神経伸長器は先行研究で用いたものとし、自動伸長システムを取り付けられるよう、ねじ回転部を改良した。モータ・バッテリーの選定を行い、自動伸長システムを作成した。1日1.5mm, 1.0mm, 0.5mmの3段階のものを作成する予定であったが、モーターとマイコンの調整により伸長距離は連続変数で変動できる形式とすることができた。モーターのトルクが神経の伸長で徐々に(a)伸長距離実測実験、(b)モーター・バッテリー耐久試験を予定通り行ったが、モーターの発熱が見られたため、断熱構造を追加し、温度変化観察実験を行った。いずれの試験もクリアし、自動神経伸長器が完成した。まずin vitroの実験として次の2つを行った。a)伸長距離実測:6時間毎に目標の距離までの伸長が行われているか検証 家兎より坐骨神経を取り出しリンゲル液中で牽引糸を取り付けた。初期張力はmanual maxとして1日2mmモードで2日間伸長した。計5神経測定した。(b)負荷試験:抵抗によるモーター誤作動有無を検証 神経牽引により装置にかかる負荷を牽引用糸にかかる張力(N)とし、牽引用糸に一定の張力(2N, 5N, 10N)を与え続けた場合に、モーターの動きが妨げられていないか伸長距離実測により検証 張力測定にはアイソメトリックトランスドューサーを使用した。初期張力はmanual maxとして1日2mmモードで2日間伸長した。計5神経測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた今年度の実験は完了することができた。実験において予期せぬ問題点が生じたが解決することができた
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Strategy for Future Research Activity |
伸長距離実測試験をin vivoで行う実験を行う。研究IIである癒着防止技術の導入 に着手する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
自動神経伸長器の開発に予想より難航し、解決に時間を要したため、研究Iのin vivo実験と研究IIの動物実験が行えなかった 自動神経伸長器が完成したので速やかに動物実験に着手し、研究計画通りに実験を進めていく
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