2013 Fiscal Year Research-status Report
スポーツパフォーマンスとリハビリテーションでの高分解・高速度重心動揺解析
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25462302
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
堀部 秀二 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (60181541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 研 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00283747)
木村 佳記 大阪大学, 医学部附属病院, 技術職員 (00571829)
前 達雄 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10569734)
小柳 好生 武庫川女子大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20340945)
高尾 理樹夫 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (50589968)
小笠原 一生 武庫川女子大学, スポーツ健康科学部, 講師 (70443249)
米谷 泰一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80642090)
川上 由紀子 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (10611444)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 動的バランス / 足圧中心軌跡 / 床反力 |
Research Abstract |
25年度は、健常ボランティアや術後患者を被検者とし、フォースプレート上でのジャンプ着地動作を行い、動的バランス能力を反映するパラメーターを確立する事を目的として研究を行った。独自のコンピューターソフトを開発し、足圧中心(COP)軌跡長、XYZの各ベクトル成分などを接地からの経過時間で細分化し、解析した結果、床反力垂直成分が最大になる時期(着地後200ミリ秒以下)に、COPを急激に移動させて着地バランスを制御していることが判明した。着地後5秒間のCOP軌跡に加え、最大床反力と着地後200ミリ秒までのCOP 軌跡の解析によって,動的バランスの制御能力が評価できる事が示唆された。更に、緩衝係数(Fzmax / tz)と着地後200ミリ秒までのCOP軌跡長との間に正の相関を認めたことから、着地後短時間に床反力が高くなる「強い着地」では水平面での身体重心移動が大きくなり不安定になりやすいことが示された。以上より、①各方向床反力成分の最大値、②床反力が最大になるまでの時間、③緩衝係数、④着地後200ミリ秒間の足圧中心軌跡長、⑤5秒間の重心動揺軌跡長、が動的バランス能力を反映するパラメーターとして使用できることが明らかとなった。 20cmからの片脚ドロップジャンプでは、最大床反力垂直成分の値も大きく,身体重心移動が大きくなるため、運動習慣のない中高年や膝関節術後患者などでは,動的バランス能力測定の運動課題としてはリスクが大きい。そこで、ドロップジャンプの代わりに、他の運動課題(例:片脚前方ホップなど)を行うと、衝撃は低値であり、より安全な動的バランス測定に有用な運動課題となりうることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度は、動的バランス能力を反映するパラメーターを確立する事を目的として研究を行ない、①各方向床反力成分の最大値、②床反力が最大になるまでの時間、③緩衝係数、④着地後200ミリ秒間の足圧中心軌跡長、⑤5秒間の重心動揺軌跡長、の5つのパラメーターが動的バランス能力を反映する事が明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度に確立した動的バランス評価法を用いて、ドロップジャンプよりも安全な運動課題(片脚前方および側方ホップ)における動的バランス測定法を確立する。大阪府立大学のボランテイア学生を用いて、再現性、動作による差、左右差、個人差、などを検討する。その後、膝関節術後患者に対して使用可能かどうかの検討を始め、術前・後の動的バランスの経時的変化を調べる。一方、大阪大学では、全身振動トレーニング、バランストレーニングやレジスタントトレーニングによる動的バランス向上効果につき比較検討していく。更に、研究成果をJOSKAS(日本膝関節・関節鏡・スポーツ医学会)、ISAKOS(国際膝関節・関節鏡・スポーツ医学会)や日本臨床バイオメカニクス学会、日本臨床スポーツ医学会等、国内外関連学会、学術雑誌に学術公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた旅費が少なくて済んだため 旅費に充てる予定である
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Research Products
(5 results)