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2013 Fiscal Year Research-status Report

椎間板変性モデルを用いた腰痛治療法の確立

Research Project

Project/Area Number 25462306
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

川上 守  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20195051)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords腰痛 / 椎間関節切除 / 椎間板変性 / 動物モデル / 椎間不安定性 / 行動解析
Research Abstract

ラット腰椎 (L4-5)両側椎間関節全切除モデルを用いて、CatWalk法で自然歩行下にフットプリントから前後趾のプリント面積、歩行幅、前後趾の荷重分布、床への設置時間、前後趾の協調性を解析した。
1.系統の違うラットでの検討 椎間関節切除に伴う椎間板への影響に免疫応答が関与する可能性があるため、免疫応答の異なる3種類のラットでモデルを作成し、歩行障害の出現に差がでないかどうかを検討した。Fisherラット、Lewisラット、Sprague-DawleyラットでそれぞれL4-5椎間関節切除を行い、椎間関節を展開するのみのshamと経時的に比較解析したが、ラットの系統による有意な差は観察されなかった。どの系統のラットでも椎間関節切除後6-8週で、歩幅・後肢接地時の光学輝度・遊脚期速度・平均歩行速度・正常歩行割合の減少と開脚歩行がみられた。
2.運動の有効性の検討 腰痛治療では運動療法の有用性が指摘されている。運動療法の有効性を検討する目的で、トレッドミルでの運動負荷を強制的に加えた変化を検討したが、運動による歩行への影響はCatWalk法では認められなかった。
3.画像解析と組織学的検討 Sprague-Dawleyラットのモデルで、X線学的に椎間の変化を観察したが、椎間の開大、椎間の回旋不安定性、骨棘形成が認められた。動態撮影では前方椎間の動きが大きく、椎間後方を中心に回旋不安定性が存在した。microCTでの解析を追加しているが、同様に椎間の拡大、終板の不整、骨棘形成が認められた。組織学的には、ヘマトキシリインエオジン染色で、椎間板の基質産生の増加、細胞数減少、終板軟骨の亀裂が認められた。
平成25年度のまとめ 椎間関節切除による力学的負荷が椎間板に影響し、経時的に椎間不安定性、椎間板障害が出現し、馬尾や神経根への機械的圧迫なしに、歩行障害が出現した可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

薬物投与による歩行解析を動物モデルで行う予定であったが、今年度はまだおこなっていない。投与薬物も再検討中である。また、組織学的検討も椎間板変性にともなうアグレカン、インターロイキン(IL)-1β、TNF-α、NGFの変化をまだ十分には行えていない。

Strategy for Future Research Activity

免疫組織化学や分子生物学的手法を用いて椎間板変性の過程を明確にする。μCTでの画像解析をおこなう。
非ステロイド性消炎鎮痛薬、アミトリプチリン塩酸塩、プレガバリン、ノイロトロピンを1週間連続経口投与し、今年度に観察された歩行異常がどのように変化するかを検討する。薬物投与に伴い、椎間板変性がどのように変化するかをX線学的、組織学的に検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

μCTや組織検査、分子生物学的検討を行う上で、十分実績のあるところを海外の基礎研究者にもお願いして探しておりました。その結果、組織や画像解析をおこなっていただけるところがみつかりましたので、平成26年3月に契約することができ、今年度から開始することができるようになりました。そのため平成25年度に予定していた研究の一部を今年度におこなうこととなったため、次年度使用額が生じてしまいました。
椎間板や終板軟骨の変化を詳細に観察する目的で、μCTや組織学的、分子生物学的検討を行います。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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