2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of malignant bone and soft-tissue tumor metastasis and invasion via cell morphology, glucose metabolism and microenvironment.
Project/Area Number |
25462322
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
柳川 天志 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (40400725)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | AMF / 三次元培養 / 細胞形態 / 糖代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
間葉性遊走はRac1 依存性でアメーバ用遊走はRho依存性であることが知られておりRhoAとRac1の活性のバランスにより運動様式が変化するとされている。これまでの実験ではAMFは間葉性形態を示している細胞に対し主にRhoAの活性化を強化することによりアメーバ様遊走を刺激することが推察された。 AMFは解糖系の必須酵素の一つであるがこれら以外に糖代謝に関わる分子を用いて今年度は研究を行った。まずは三次元培養下での細胞形態の変化を観察することとし分子としてはhexokinase、glucose transporter(GLUT)1,3を用いた。しかしこれらの分子を加えてもAMF添加の際にみられたような細胞の形態変化は生じなかった。さらにこれらの分子の阻害も試みたが細胞の生存率が十分でなく三次元培養において信頼に足るデータが得られなかった。さらに細胞培養液のグルコース濃度を変化させてみたものの、三次元培養下において有意な形態変化は認められなかった。ついで運動能の評価としてコラーゲンゲル上に細胞を含む滴状のコラーゲンゲルを重層しゲルから移動した細胞の数を計測した。上述の分子を添加した培地で運動能の変化を調べたが有意差は生じなかった。 以上のことから三次元培養で運動能を調べることは二次元培養とは異なる運動能の要素を調べられる可能性があり、そのうち少なくとも一つにAMFが関与することが示唆された。その経路は間葉系形態を呈している細胞のRhoAの活性化を強化することによると考えられた。しかしAMFと同様糖代謝に関わる分子では変化はなく三次元培養下の形態変化は糖代謝を介すものではないと考えられた。
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