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2013 Fiscal Year Research-status Report

軟骨肉腫分化誘導療法に向けたTGF-βシグナルの標的遺伝子検索と機能解析

Research Project

Project/Area Number 25462343
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

横内 雅博  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80359976)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前田 真吾  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60353463)
小宮 節郎  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30178371)
石堂 康弘  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10300740)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords軟骨肉腫 / TGF-β / 分化度
Research Abstract

軟骨肉腫は組織学的悪性度(Grade)が上がるにつれて軟骨分化マーカー発現が下がる事が知られているが、Grade 特異的かつ機能的にGrade 表現型に役割を果たしている分子は全く分かっていない。本研究では、TGF-βファミリー・シグナルをその候補に想定し、その標的遺伝子検索と機能解析を行い、将来的な分化誘導療法の分子標的としての評価を開始した。軟骨肉腫培養細胞株を用いてin vitro におけるcell-autonomous なTGF-βファミリー・シグナル活性化状態を解析した。正常軟骨細胞株C28/I2 のITS 添加分化誘導系を正常分化コントロールとし、軟骨肉腫細胞株[Hs819.T(由来Grade 不明), SW1353(Grade 2 由来), OUMS27(Grade3 由来)]のITS 誘導(monolayer 及びmicromass culture)分化系と比較した。SOX9, COL2A1, COL11A2, アグリカン, COL10A1 等軟骨細胞分化マーカーと、TGF-βシグナル直接標的遺伝子(PAI-1, SMAD7)とBMP シグナル直接標的遺伝子(ID1, ID2,SMAD6)のmRNA 発現を定量的RT-PCR で解析し比較検討した。リン酸化SMAD2/3 及びSMAD1/5/8 のウエスタンブロットでシグナル活性化を評価した。TGF-βシグナル・レポーター(9xCAGA)及びBMP シグナル・レポーター(BRE)を用いたルシフェラーゼ・アッセイ系でシグナル活性状態を解析した。その結果、正常軟骨細胞と軟骨肉腫細胞では、TGF-βリガンドに対する反応、とりわけ分化マーカー発現形態が異なる事が分かった。すなわち、軟骨肉腫細胞では早期軟骨マーカーCOL2A1, COL11A2, アグリカンは低く誘導も軽微であったが、後期マーカーCOL10A1はむしろ正常より協力にTGF-βよって誘導される事が分かり、異常な分化形態が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

In vitro細胞実験において、軟骨肉腫細胞の分化度に対するTGF-β反応性や分化マーカー遺伝子発現プロファイリングは順調に進んでいる。当初最初に計画していた病理学的検討は、ある程度分子メカニズムが明らかになった時点で開始する事としている。おおむね順調である。

Strategy for Future Research Activity

TGF-βの軟骨肉腫細胞分化度への影響と、誘導される分化度抑制に関わるBMP/SOX9 シグナル調節因子の検索
a)培養軟骨肉腫細胞株にTGF-βシグナル抑制剤SB431542 を作用させると分化を獲得するか評価する。この際、悪性度パラメータとして細胞増殖(MTT assay)、細胞運動(wound healing assay)も検討し、逆に減弱するか評価する。b)既知のBMP シグナル制御因子[Dan, Chordin, Gremlin, Cerberus, Noggin, Smad6, Smad7,Smurf1, Smurf2, Ski, SnoN(SKIL)等]の発現を1)-b)の細胞分化系でプロファイリングし、培養軟骨肉腫細胞において発現が高いものについて、in vitro でTGF-β添加で誘導されるか、逆にSB431542 で発現抑制されるか確認する。その結果抽出された因子の病理組織免疫染色にてGrade と発現が相関するか解析する。内因性BMP シグナルそのものが、むしろ軟骨肉腫の未分化維持に貢献する可能性を、BMPシグナル抑制剤(Dorsomorphin, LDN193189)を添加してこれを検証する。この場合、BMP の直接標的・分化抑制因子ID ファミリーをエフェクター分子候補として、siRNA によるノックダウンで検証するが、そのredundancy の為ID1,2,3,4 全ての同時ノックダウンが必要である可能性を念頭に入れておく。
分化度抑制遺伝子の同定と機能解析と、軟骨肉腫細胞株in vivo 移植実験による分化誘導療法の探索も順次計画する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] インプリンティング遺伝子Peg10の軟骨細胞分化における役割2014

    • Author(s)
      篠原直弘、前田真吾、今村勝行、松山金寛、横内雅博、石堂康弘、小宮節郎
    • Organizer
      第27回日本軟骨代謝学会
    • Place of Presentation
      京都市
    • Year and Date
      20140228-20140301
  • [Presentation] インプリンティング遺伝子Peg10はBMP-2誘導の骨・軟骨細胞分化を促進する2013

    • Author(s)
      篠原直弘、前田真吾、今村勝行、松山金寛、河村一郎、横内雅博、石堂康弘、小宮節郎
    • Organizer
      第36回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      神戸市
    • Year and Date
      20131203-20131206
  • [Presentation] インプリンティング遺伝子Peg10の骨芽細胞と軟骨細胞の分化への関与2013

    • Author(s)
      篠原直弘、前田真吾、今村勝行、松山金寛、河村一郎、横内雅博、石堂康弘、小宮節郎
    • Organizer
      第28回日本整形外科学会基礎学術集会
    • Place of Presentation
      千葉市
    • Year and Date
      20131017-20131018

URL: 

Published: 2015-05-28  

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