2015 Fiscal Year Annual Research Report
骨密度と筋力を考慮した有限要素法解析による変形性股関節症の進行予測と術後評価
Project/Area Number |
25462378
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
稲葉 裕 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (40336574)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 大輔 龍谷大学, 理工学部, 講師 (20447907)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 整形外科 / 有限要素法解析 / 歩行解析 / 骨密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、VICON MXを用いた歩行・動作解析より得られたC3Dファイルデータを筋・骨格モデルシミュレーションシステムであるAnyBody Modeling Systemに取り込む手法の開発を行った。これにより歩行中の筋肉活動を評価できるようになった。2名の健常ボランティアの解析では、1名では歩行中の中殿筋活動に左右差を認め、健常者でも気が付かないような詳細な評価ができる可能性が考えられた。変形性股関節症患者3例についての解析では、患側の中殿筋の歩行中の筋活動は著明に低下し、その低下を代償するように小殿筋の筋活動が上昇していた。また臨床的な筋力測定結果との比較を行うため、MicroFET(徒手筋力計)を用いた筋力とCT計測による筋体積量、脂肪変性度との関係を調査したところ、筋体積量、脂肪変性度と筋力は相関しており、これらのパラメータを用いた筋力の妥当性評価も可能であることが示唆された。 本研究期間中では、VICON MXより得られたC3Dファイルデータを筋・骨格モデルシミュレーションシステムに取り込む手法の開発に時間を要したため、症例数が少なく、歩行中の筋活動の定量化を行った有限要素解析までは施行することができなかったが、以前にわれわれが行った変形性股関節症患者に対する荷重条件を変化させた有限要素法解析の結果では関節応力は大きく変化するため、今後、歩行中筋活動の定量化と妥当性検証を行い、荷重条件に反映させて有限要素法解析を行うことで詳細な解析が可能となると考える。
|
Research Products
(7 results)