2015 Fiscal Year Annual Research Report
新たな骨粗鬆症モデルの確立-肥満に合併する骨脆弱化の機序の解明-
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25462384
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
木田 吉城 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90328310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 充 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50301528)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / コラーゲン / 終末糖化産物 / ペントシジン / 骨質 / 動物モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,壮年期以降の肥満人口は著しく増加している.これを反映するように脂肪肝や,その亜系である非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の罹患率が増加している.これらの疾患の病態に酸化ストレスの増大が指摘されていることから,肥満にともなう脂肪肝やNASHの存在が,骨密度以外の骨強度因子である骨コラーゲンの量的・質的な異常をもたらし,骨強度を低下させ,骨折リスクを高めている可能性がある. そこで,本研究の目的は,ヒトに近い骨代謝動態(リモデリング骨)を示す家兎に,脂肪肝およびNASHを誘発する条件の高脂肪食を負荷し,肥満を伴うヒト骨質劣化型骨粗鬆症の病態を反映する新たな動物モデルの確立が可能か否かを検証することにある. 20週齢のニュージーランド白色ウサギ30頭を用い,10頭はベースラインとして投与前に標本を採取した.残り20頭に対して正常食群と0.75%コレステロール/12%コーンオイル含, 有飼料群に分け,自由摂取させ,脂肪肝・NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を誘発させた.被験物質投与前のベースライン群,投与20週目の給餌群は,血液,肝臓,大動脈の標本,骨を採取した. その結果,NASH群では,肝臓に脂肪沈着,炎症細胞浸潤,線維化がみられた.また,大動脈にはアテローム型の動脈硬化が生じており,NASHに伴うものと考えられた.血中PINPおよびNTx値は,対照群とNASH群との間に差は認めなかった.骨マトリックスマーカーであるホモシステインは両群間に差を認めなったが,ペントシジンおよびスクレロスチンはNASH群で有意に高値であった.これらのことから,本条件でウサギにNASHが誘発できること,さらに動脈にはアテローム型の動脈硬化も併発することや,骨密度の低下と材質特性を規定するコラーゲンの劣化により骨強度が低下することが示された.
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Research Products
(1 results)