2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of fluoxetine on neuronal damage after cardiac arrest/ cardiopulmonary resuscitation
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25462398
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田口 典子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90569774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 慎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60596443)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 全脳虚血 / フルオキセチン / 蘇生後脳症 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスの心肺停止モデルにおいて、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の一種であるフルオキセチン投与は蘇生後3日における脳障害を軽減する。本研究の目的はその長期予後について検討することであった。 27年度までの研究結果として、組織評価に関しては、蘇生後14日時点で7日後まで認めていた線条体の神経細胞温存効果は消失していた。しかし、フルオキセチン投与により、新生神経細胞の指標となるdoublecortin陽性細胞数の増加を認め、また受動的回避試験において記憶機能の回復を認めた。 28年度はこのフルオキセチンの保護効果が、神経炎症抑制作用から導かれるものか、また、フルオキセチンの神経新生作用はFGF-2もしくはBDNFの発現を介したものであるかを検討する事であった。前年度と同様のモデルを用い、フルオキセチン投与群と生理食塩水群2群に対し、蘇生後6時間、24時間、7日後の海馬組織のIL-1b,IL-6,TNFα,FGF-2,BDNFを測定した。IL-1bは7日後まで増加傾向を認めたが、IL-6,TNFα,FGF-2,BDNFに関しては蘇生24時間後にピークを迎え、その後減少傾向であった。組織評価では海馬内へのマイクログリアの浸潤は虚血3日以降にさらに増加する傾向にあったが、炎症性サイトカインは早い段階で減少した。また、これらの炎症性、神経新生に関与するタンパクの増加はフルオキセチンによって影響を受けなかった。
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Research Products
(1 results)