2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の術前運動療法の周術期心筋保護と術後回復促進のメカニズムに関する研究
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25462431
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 孝澄 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80204478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 信吾 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10467251)
望月 利昭 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (40293641)
成瀬 智 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90647611)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動療法 / 術後管理 |
Research Abstract |
Sprague-Dawley雄性ラット24週齢11匹を対象として、手術侵襲を標準化するために、模擬開腹手術を行った。 エーテル全身麻酔下で、気管挿管を行った。胸骨剣突起より下腹部まで切開し、開創器で開腹し腸管を腹腔外に露出した。盲腸の中心部に径1㎜の穿孔を1-2か所起こし、その周りに1から10か所18G針で穿孔した。15分ごと4回腸管を腹腔から出し入れし、2時間後、筋層および皮膚の2層縫合を行い閉腹した。その後4週間体重測定及び自由動量を(回転ケージ:室町機械MK-750PC)で測定した。径1㎜の穿孔を2か所起こしたラットは、術後7POD、1POD、2POD,3PODで死亡した。径1㎜の穿孔を起こしたラットでは、死亡することなく4W生き残った。手術後の自由動量は、死亡しなかった径1㎜の穿孔のラットのみで行った。3PODまでは、明らかに運動量は減少しており術前の状態に回復するまで1W以上必要とした。体重は、手術侵襲の大きさ(附属した18G穿孔の数)応じて模擬手術前の体重に戻るまでの日数を必要とした。本研究における標準的手術侵襲の大きさを決めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初期の予備実験にて、適切な手術侵襲が得られず早期にラットが死亡してしまったため適切な手術侵襲を決める必要性に迫られた。1年目の予定では、1か月の運動療法を行った後で、開腹手術をする予定であったが、初期に設定した手術侵襲が大きすぎることが判明したため、適切な手術侵襲を決定した。本年度の実験で適切な手術侵襲量を決めることができたので、本年度は前年に予定したように1か月の運動療法後に手術を行い運動療法の効果を調べていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、動物実験に加えて開腹手術を予定されている高齢者で心肺運動負荷試験の評価を行っていく予定である、本年度は、日常の運動量が、麻酔・手術期の有害事象の発生率、入院期間に影響を与えるかを調べる予定である。 運動療法のため患者に貸与する携帯型心拍運動記録装置(1セット56千円)を3セットを購入予定であったが、本研究を計画する時点では、利用できなかった日常運動を測定できる装置(NIKE+ FuelBand SE)が使用できることがわかり本装置により手術患者の術前日常生活運動量を計測する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
手術侵襲量が、過大であったため一部計画を変更したため。 消耗品に充てる予定である。
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