2013 Fiscal Year Research-status Report
ミダゾラムの樹状細胞に対する分子免疫学的作用メカニズムの解明
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25462434
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大田 典之 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 幸子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20276710)
藤野 裕士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252672)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 樹状細胞 / ミダゾラム / テトラマー / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
本年度はミダゾラムが樹状細胞の成熟分化に影響を与えることの、抗原特異的免疫応答の成立に対する影響をマウスの実験モデルを用いて解析を行った。先ず最初に、樹状細胞による免疫によって生じる抗原特異的免疫応答の解析を可能にするために高感度、高特異性の検出系の作製を行った。モデル抗原に特異的なT細胞受容体を高発現するトランスジェニックマウスとMHCテトラマーを併用した実験系によって抗原特異的応答の検出系を確立できた。この検出系をもちいて、樹状細胞の成熟過程にミダゾラムが存在するか否かが、樹状細胞の投与により生じてくる免疫応答に変化を与えるのかを追求した。 樹状細胞投与による免疫後4,7,10日と末梢血中のCD8型Tリンパ球に占めるテトラマー陽性細胞の割合を評価した。ミダゾラム併存下で成熟分化した樹状細胞による免疫では、対照群と比べてテトラマー陽性細胞が減少していた。この結果はミダゾラムによって樹状細胞による抗原特異的な細胞傷害性リンパ球の生成が低下したことを示している。このことからミダゾラムによって免疫の成立が抑制されることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した計画書どおりに実験は進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降はミダゾラムの免疫抑制機序の解明の追求を行っていく
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入を予定していた抗体、サイトカイン試薬が予定よりも安価に購入できたため、若干の残残金が発生した 申請者らの実験で最もキーとなる試薬である抗体試薬の、翌年度の購入に使用する
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Research Products
(3 results)