2013 Fiscal Year Research-status Report
マイクロRNAプロファイリングを基盤とした神経障害・痛みのバイオマーカーの探索
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25462435
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 達哉 大阪大学, 医学部, 技術専門職員 (20645204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中江 文 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授(常勤) (60379170)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 疼痛モデル / バイオマーカー |
Research Abstract |
今年度は、神経障害性疼痛モデルを作成し、その行動学的評価von Frey Filamentを用いて行った。強く縛る群とゆるく縛る群で眼窩下神経支配領域である上口唇をFilamentで刺激し、払いのけ動作が5回中3回以上ある場合に陽性として、そのサイズを記録した。その結果、手術手技の違いによる障害の程度の違いをおおむね明らかにする事が出来た。 これらの動物に対して、セボフルレン麻酔後、血液サンプリングを行った。血液サンプリングはゆっくりと注射器を操作し、溶血を防いで、サンプル取得後、遠心器を用いて分離させ、血清を採取した。その採取はモデル動物15匹、シャム手術(頭部切開のみ)15匹、ナイーブ(何もしない個体)15匹に対して行った。 血清からマイクロRNA抽出キットを用いてマイクロRNAを取り出して、濃縮処理を行った後、精製した。さらに、断片化処理を行い逆転写した。逆転写したサンプルをゲルに電気泳動し、ターゲット部分のゲルの切り出しを行った。それらはライフテクノロジースタッフの助言を得て行った。さらに、そのゲルを切り出して溶解の後精製し、Solid4 Systemのマニュアルに従い、分析を行った。その結果、今回分析対象としたサンプルの中に実際に含まれていたマイクロRNAはわずか5%に留まり、それ以外の多くはトランスファーRNAである事が明らかになった。 今回の不具合を踏まえ、現在保存サンプルを用いてゲルの切り出し部位を変更し、マイクロRNAが多く含まれる部位を狙って、切り出し、次年度に再分析の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
血液サンプリングの後、網羅的解析を1回施行する事が出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度網羅的解析の目的で大規模シークエンサーによるアッセイを行った。しかし、マイクロRNAはアッセイしたサンプルのうち5%程度に留まり、トランスファーRNAの除去を効率よくをこナウ事が重要である事が明らかになった。 今回はゲルの切り出しの範囲を変更し試みる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度に行った大規模シークエンサーの分析で、解析を外部委託する予定でキープしていたものが、我々の研究グループ内で可能であったため。 本研究費で支払う予定であった動物の費用を別予算で執行できたため。 今年度に行った分析がうまくいかなかったため、来年度に再度行う必要があり、その資金としても使用する。
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