2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of decreasing swelling by CRPS drug in animal model
Project/Area Number |
25462452
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
中村 俊康 国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (70265859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押尾 晃一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90185588)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性疼痛 / 末梢浮腫 / 拡散強調現象 / 磁気共鳴現象 / 慢性疼痛治療薬 / 異痛 / 神経損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
複合性局所疼痛症候群(complex reginal pain syndrome: CRPS)は軽微な外傷に続発し、異常な疼痛、allodynia(異常感覚)、局所の浮腫、皮膚温の変化などの症状を呈する難治性疾患である。本研究ではノイロトロピン、プレガバリンなどのCRPS治療薬がCRPSの他覚所見の一つである末梢の浮腫形成をどの程度抑制するかを拡散強調MR spectroscopyでのみかけのADC値計測およびT2値の経時的計測によって観察した。CRPS動物モデルであるChungモデル(腰椎神経結紮モデル)に対してプレガバリン、リドカイン、ノイロトロピンの投与(経口投与および経静脈投与)を行い、支配筋である下腿三頭筋および下肢皮下でのT2値およびADC値計測を行い、alodynia検査、熱刺激検査で検討した。各薬剤でADC値低下(つまり浮腫形成抑制)を示したのはノイロトロピンのみであり、その他の薬剤では優位な浮腫抑制を生じなかった。さらに最終年度には動物モデル腓腹筋からTRI Reagent (Molecular Research Center社製)を用いてmRNAを抽出し、reverse transcriptase (Clontech社製)を用いてcDNAに逆転写した。さらにrealtime PCRをSYBR Premix ExTag Ⅱ (Takara Bio社製) を用いてDICE thermal cycler (Takara Bio社製)で施行し、TNF-α、VEGFの発現をb-actinをコントロールとして計測した。TNF-α発現量には異常がなかったが、VEGF発現量は1、3、7日目いずれにおいても、処置側で有意に低下を認めた。VEGF低下と浮腫との関係は、VEGF低下によりvascular homeostasisの維持障害が生じ、浮腫性変化が生じた可能性がある。
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