2015 Fiscal Year Annual Research Report
マウスモデルを用いた膀胱癌に対するperiostin膀胱内注入療法の開発
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25462476
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
金 哲將 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10204968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 寛一 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (30176440)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | periostin / 膀胱癌 / 浸潤能 / 膀胱内注入療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
Periostinの抗腫瘍活性メカニズムの解析:膀胱内注入療法への応用を考え、periostin 100ng/mLの濃度で処理することにより、Akt/mTOR pathwayへの影響を検討した。UMUC-3細胞をperiostin 100 ng/mLで処理するとPDK1とAktのリン酸化を抑制、続いてmTORを抑制し細胞浸潤能を抑制することを明らかにした。このことは、PDK1, Akt, mTORのinhibitor実験により検証を加え確認した。 マウス同所性膀胱癌モデルを用いたin vivo実験:ヒト膀胱癌細胞株UMUC-3にvectorのみ導入した細胞株(group A)とperiostinを導入した細胞株(group B)を経尿道的に膀胱内に注入し膀胱腫瘍を形成させると、group Aに見られる筋層浸潤が、group Bでは確認できず、粘膜下層に厚い層が形成されていた。免疫組織学的手法で、粘膜下の層についてcollagen I等について検討したが、明らかな成分は確認できず、浮腫状になっていると結論した。つぎに、periostinの細胞浸潤活性を利用した膀胱内注入療法応用への基礎データを得るため、UMUC-3細胞を経尿道的に膀胱内に注入する際に、periostin濃度を0, 100ng/mLに設定した。注入4週後の膀胱重量はコントロールグループが71.4±31.4mg、100ng/mLグループが54.1±24.9mg (p=0.332)で、有意差を認めなかった。腫瘍形成の頻度も、それぞれ71.4% (5/7)、80.0% (4/5) (p=0.375)で有意差を認めなかった。Periostinの浸潤能抑制効果を念頭に、periostin処理による腫瘍細胞の着床を抑えることにより腫瘍形成抑制効果を期待したが、満足のいく結果を得ることはできなかった。
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Research Products
(5 results)