2015 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱尿路上皮癌細胞の生存・増殖・遊走・浸潤における脂肪組織の役割とその制御機構
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25462485
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
魚住 二郎 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (30223514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 修二 佐賀大学, 医学部, 教授 (80188755)
徳田 雄治 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (90315200)
野口 満 佐賀大学, 医学部, 教授 (00325648)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 浸潤性膀胱癌 / 表在性膀胱癌 / 脂肪組織由来繊維芽細胞 / 癌ー間質相互作用 / MAPK pathway / HER-2 / COX-2 / MMP |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度(まで研究結果より、脂肪組織由来線維芽細胞(ATSCs)は、表在性膀胱癌細胞株(RT4,RT112)のアポトーシス促進、増殖抑制に働き、浸潤性膀胱癌細胞株(EJ,HT1376)では増殖促進、アポトーシス抑制に働くことがわかった。MAPK pathway( raf-1,MEK1/2,ERK1/2, p38)やMMP-2,-7,-9が蛋白レベルでの発現亢進しており、上記の細胞動態中間因子としての役割を示唆された。 最終年度は、その他の細胞動態因子として、癌―間質相互作用の関連因子である HER-2, COX-2, EGFR, E-cadherinの発現を膀胱癌―脂肪組織間質細胞(ATSCs)解析モデルを使用し検討した。表在性膀胱癌では、ATSCsとの混合培養で、HER-2, COX-2, E-cadherin の発現が亢進したが、EGFRは発現に差はなかった。一方、 浸潤性膀胱癌では、COX-2のみ混合培養で発現低下しており、その他の因子では 発現に差がみられなかった。これらの結果より、表在性膀胱癌における治療では、ATSCsが、HER-2をターゲットとする分子標的治療に効果的なことが示唆された。COX-2の発現が表在性膀胱癌のアポトーシスを促進する一方、浸潤性膀胱癌では発現低下で増殖促進することが示唆された。この結果をふまえて、HER-2, COX-2,を中心とした治療法の解析実験を行っていきたい。
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Research Products
(2 results)