2015 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌における4N1K-peptideの臨床病理学的意義と進展抑制効果の研究
Project/Area Number |
25462487
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
宮田 康好 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (60380888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 英樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (40235122)
望月 保志 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (40404256)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 4N1K-peptide / Thrombospondin / 膀胱癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、4N1K-peptideの持つ病理学的役割や臨床的意義について、尿路癌のcell lineであるT24において検討を進めた。その結果、T24は4N1K-peptideを発現していることがわかったものの、このpeptideを含むthrombospondin(TSP)-1の発現は確認できなかった。そこで、4N1K-peptideの配列を含むTSP-2について検討したところ、従来4N1K-peptideとの関連が指摘されてきたTSP-1よりもTSP-2の方が、臨床病理学的に関連する可能性が示唆された。そこで、同様の検討をヒトの膀胱癌組織で行なったところ、やはりTSP-1よりもTSP-2との関連が示唆される結果であった。これらの関係や臨床病理学的な意義については、総説として海外誌に投稿し掲載された。 次に、4N1K-peptideを培地に加えることでの膀胱癌のcell lineにおける変化を検討したところ、増殖抑制、アポトーシス誘導ともに有意な変化は見られなかった。さらに詳細に検討を進めると、4N1K-peptideは血清の存在下では容易に分解されることが明らかとなり、単純に培地へ混入して作用させることでは、その生物学的活性が発揮されないと思われた。そこで、我々は、細胞膜の透過性を利用した方法で直接作用させること、より大きな分子であり4N1K-peptide配列を含むTSP-1やTSP-2を培地内に混入させるなどの方法を検討している。現在のところ、その効率的に作用させる方法のさらなる改良を行ない、その具体的な効果について解析中である。
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Research Products
(7 results)