2013 Fiscal Year Research-status Report
リピドミクスと脂質代謝制御を基盤とした加齢による卵の質の低下に対する治療法の開発
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25462550
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高橋 俊文 山形大学, 医学部, 講師 (20302292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 周一郎 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (10436230)
堤 誠司 山形大学, 医学部, 講師 (50323168)
五十嵐 秀樹 山形大学, 医学部, 助教 (80333970)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 卵の加齢 / ミトコンドリア / ピルビン酸脱水素酵素 / リピドミクス |
Research Abstract |
平成25年度は、①加齢マウス卵におけるATP産生量とNADH量の低下のメカニズムついて検討すること。②加齢卵におけるリピドミクスを用いた脂質代謝経路の変化について検討を行うことを予定とした。加齢卵における糖質代謝機構の律速酵素であるピルビン酸脱水素酵素(pyruvate dehydrogenase, PDH)の発現および局在について検討を以下の方法で行った。3~4か月週齢のICR系若年マウスと13~15か月週齢の加齢マウスを用いて以下の実験を行った。実験:PDHの発現および局在の変化に関する検討を行った。若年マウス卵と加齢マウス卵におけるPDHの発現量をPDH特異的な抗体を用いウェスタンブロット法にて検討した結果、蛋白量の発現は両者間で有意な差は求めなかった。卵細胞におけるPDHの発現の局在とミトコンドリアの局在を免疫蛍光染色法にて検討した結果、PDHはミトコンドリアと共局在していることが分かった。若年マウス卵はPDHとミトコンドリアの共局在の割合が高かったが、加齢マウス卵ではPDHとミトコンドリアの共局在の割合が低い結果であった。以上の結果から、加齢マウス卵はNADH量を規定する重要な律速酵素であるPDHがミトコンドリアとの共局在性を失っていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年の研究では、①加齢マウス卵におけるATP産生量とNADH量の低下のメカニズムついて検討すること。②加齢卵におけるリピドミクスを用いた脂質代謝経路の変化について検討を行うことを予定としていた。加齢卵におけるATP産生量とNADH量の低下に関連するピルビン酸脱水素酵素(pyruvate dehydrogenase, PDH)の発現量と局在に関する実験は予定通り完了できた。しかし、加齢卵におけるリピドミクスを用いた脂質代謝経路の変化についての検討については、リピドミクス解析を行うのに必要な卵子数を採取することができなかったため実験を完了することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度当初の目的は50%達成できたが、リピドミクス解析については加齢マウス卵を解析に必要な試料として採取できなかった。この点については、試料を随時ストックすることで解決可能である。しかし、リピドミクス解析にはある程度の時間は必要であるので、平成26年度以降の研究と並行して行うこととする。
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