2013 Fiscal Year Research-status Report
生殖・先天異常ならびに周産期異常における葉酸・葉酸代謝の果たす役割に関する研究
Project/Area Number |
25462570
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
平原 史樹 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30201734)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 秀也 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (60235140)
浜之上 はるか 横浜市立大学, 附属病院, 指導診療医 (90573759)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 葉酸 / 生殖 / 発生 / 胚 / 遺伝子 / 先天異常 |
Research Abstract |
葉酸摂取の状況の分析においては、非妊娠若年女性・妊娠女性とも,食事における葉酸摂取量は比較的少なく、中には血清葉酸濃度が著しく低値である場合がある。これらにはMTHFR遺伝子多型が関与している可能性があるが400µg/日の葉酸サプリメントにより、MTHFR遺伝子多型による血清葉酸濃度の格差が解消されることが示されている。妊娠時に葉酸が重要な栄養素であり、摂取することが推奨されていることは60%以上の妊娠女性が知っていたが、実際に葉葉酸摂取した妊婦の比率の調査分析結果からは2010年、11年、12年とそれぞれ13.9%、16.0%、16.4%と低く、特に近年、上昇した結果はえられなかった。また2009年の調査に比較すると50%以上の妊婦が妊娠時期のいずれかで葉酸摂取していた毛㏍を勘案するとむしろ、低下傾向がみらた。 一方、生殖発生機転への検討を行うため、5週齢のB6D2F1雌マウスにSerum Gonadotrophinを腹腔投与し、48時間後に卵巣を摘出し、第一減数分裂前期(GV期)の卵を採取し、FSH,LHを添加したin vitro maturation(IVM)培地にて培養することで第二減数分裂中期(MII期)に誘導せしめた。 得られたMII期の卵に対し、10週齢のICR雄マウス(日本チャールス・リバー)の精巣上体より採取した精子を1×1000000/dropで媒精し、in vitro fertilization(IVF)を行った.媒精4時間後に受精卵を胚培養用培地に移し、24、48、72、96時間後に胚の評価を行い、胚発生の成立要件を検討し、適切な条件を決定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
葉酸摂取の状況はむしろ低下傾向が示されていたが低下傾向が判明した時期がやや遅れたため、当年度での分析が進まず、若干遅れるに至った。
|
Strategy for Future Research Activity |
葉酸摂取の状況の分析を進める一方、葉酸摂取と葉酸レベルの検討を行う。また[それに伴う葉酸の影響の報告のある先天異常(二分脊椎、無脳症等)の推移の検討を行い、本邦における妊娠女性の葉酸摂取の状況の推移とこれらの先天異常の推移、またその関連性を分析する。また生殖発生、胚発生、成熟 における葉酸の影響を見るための条件設定、必要要件の検討を進め初期胚発生、胚成熟、分化の過程での検討を進めるものとする。
|