2013 Fiscal Year Research-status Report
187チャンネル高分解能心電図での心拍変動解析による胎児中枢神経活動と胎教の評価
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25462573
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
福島 明宗 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20208937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中居 賢司 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90146035)
小林 宏一郎 岩手大学, 工学部, 准教授 (60277233)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 胎教 / 胎児自律神経活動 / 妊婦母体自律神経活動 / 高分解能心電計 |
Research Abstract |
当初の計画では平成25年度から187チャンネル高分化能心電計(DREAM-ECG)による胎児の自律神経活動解析を行う予定であったが、その前にDREAM-ECGによる妊婦母体における自律神経活動の基礎解析が必要と考え以下の研究を施行した。 【目的】妊娠・分娩・産褥期間、妊産褥婦の体は著しく変化していく。本研究では、独自に開発した高分解能心電計(DREAM-ECG)を用いてこれらの時期における自律神経活動の変化を解析した。 【対象および方法】 妊婦41例を対象とし、妊娠36週から37週(妊娠後期)、産褥4日~7日(産褥早期)、産褥1ヶ月(産褥後期)の3期に分けた。DREAM-ECGを用いて、心拍数(HR) 、交感神経指標 (LF/HF) 、心房負荷指標(心房高周波成分 filtered P (fP) )、心室高周波成分filtered QRS (fQRS) , 心室再分極指標(RTc dispersion)を計測した。【結果】HR、LF/HF比は経時的に有意に低下した(p=0.0031)。fPとfQRSは、産褥後期に有意に延長した(それぞれp=0.0245、p=0.0002)。RTc dispersionは、妊娠後期47±19 msec、産褥早期46±14 msec、産褥後期44±13 msecと経時的に低下したがいずれも基準値(< 40 msec)以上であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
胎教の評価には、胎児の自律神経活動と妊婦母体の自律神経活動の関連性より解析しなていく必要性がある。しかしながら妊娠中の母体自体の自律神経活動も、妊娠出産に伴う体の変化によりダイナミックに変化している可能性があるにもかかわらず、これまでその分析が十分に行われていなかった。我々はこの点に注目し、平成25年度は妊娠~産褥期間中における妊婦母体の自律神経活動の解析を中心として研究を進めたため若干の遅延を認めることとなった
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Strategy for Future Research Activity |
妊婦母体における自律神経活動の解析はほぼ終了しており、今後は胎児の自律神経活動の測定を中心に研究を推進していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初平成25年度より予定していたDREAM-ECGによる胎児計測を行わなかったため、研究費支出額が予定より減少した。 平成26年度は胎児計測が開始されるため、それに伴う費用に充填していく予定である。
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Research Products
(3 results)