2015 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜の性周期および発癌過程におけるPITX1発現とテロメレース制御の解析
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25462593
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
蝦名 康彦 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90322809)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 子宮内膜 / テロメレース / 生殖 / 発癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
テロメラーゼ活性は正常な細胞のもつ生理的な機能の一つであり、またテロメラーゼの活性を制御する機構が存在すること、そしてこの制御機構が欠損することによって細胞はがん化/不死化すると考えられている。久郷らは細胞工学的アプローチからポジショナルクローニングにより、5番染色体上に新規のがん抑制遺伝子PITX1 を同定した。この遺伝子は、テロメレース活性の制御を通じて発がん機構に関与することが予想されるが、その機能はほとんど明らかにされていない。PITX1はホメオドメインを保持することから発生や分化に深く関わっていることは以前から知られていた。これまで、RASの活性を抑制、p53を活性化することが乳癌で報告されている.しかし.テロメレース活性の制御や標的分子の同定などを含め,完全な機能解析までには至っておらず、臨床の腫瘍での検討はほとんどない。神戸大学医学部附属病院産婦人科で手術治療を行った子宮体癌症例の組織標本に対して、免疫組織化学的手法を用いテロメラーゼ抑制遺伝子産物の発現を検討した。その結果、 1)低分化である組織分化度G3症例の腫瘍部において、PITX1陽性所見を認めた。2)他の症例の腫瘍部分は全て陰性であった。3)初期病変と考えられる異型内膜増殖症合併例において,同部位はPITX1陰性であった。4)非癌部の萎縮内膜腺,扁平上皮細胞においては、PITX1陽性であった。 そこで、コントロールとなり得る非癌部の子宮内膜について、年齢、月経周期(増殖期、分泌期、月経期)萎縮内膜との検討中である。更に、その発現の程度と、臨床進行期、組織型などの臨床病理学的因子、予後、血液検査(腫瘍マーカー)データとの関連について検討を加えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究を実施していく中において、臨床検体の確保、hTERTの免疫組織化学における至適条件の設定に予想外の時間を要し、全体の研究計画の進捗が遅れ、結局年度内の完了が困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体を用いたPITX1、hTERT発現、細胞増殖活性の関連についてデータをまとめながら、培養細胞を用いた複数の実験を並行して実施するように研究計画と研究体制を変更した。それによりH28年度に当初の研究目標を達成できると考える。
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Causes of Carryover |
研究を実施していく中において、臨床検体の確保、hTERTの免疫組織化学における至適条件の設定に予想外の時間を要し、全体の研究計画の進捗が遅れ、結局年度内の完了が困難となった。そのため、補助事業期間延長申請を行い、承認された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
臨床検体を用いたPITX1、hTERT発現、細胞増殖活性の関連についてデータをまとめながら、培養細胞を用いた複数の実験を並行して実施するように研究計画と研究体制を変更した。それによりH28年度に当初の研究目標を達成できると考える。
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Research Products
(3 results)