2016 Fiscal Year Annual Research Report
PITX1 expression and the telomerase control in an endometrial menstrual cycle and carcinogenic process
Project/Area Number |
25462593
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
蝦名 康彦 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (90322809)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 子宮体癌 / 子宮内膜 / テロメレース |
Outline of Annual Research Achievements |
PITX1遺伝子はhTERTのプロモーター領域に結合し、直接的なテロメレース発現制御に関わるがん抑制遺伝子である可能性が示されている。そして、胃がん、大腸がん、膀胱がんの腫瘍組織においてPITX1の発現低下が報告されている。子宮内膜における月経周期および発がん過程に関する、PITX1遺伝子によるテロメレース制御機構について検討した。 手術治療を行った子宮体がん症例、または子宮筋腫など良性疾患の手術症例における、子宮内膜組織標本に対して、PITX1,hTERTの免疫組織化学を用い、テロメレース抑制遺伝子産物の発現を検討した。コントロールとなり得る非がん部の子宮内膜については、年齢、月経周期(増殖期、分泌期、月経期)、閉経の有無との関連について解析した。一方、体がん症例においては、年齢、閉経の有無、臨床進行期、組織型、Ⅰ型/Ⅱ型、などの臨床病理学的因子、予後、治療前腫瘍マーカーとの関連について解析した。PITX1蛋白は、子宮体がん低分化症例の腫瘍部において発現を認めるものの、90%以上の体がん組織において発現を認めず、子宮体がんにおけるテロメレース高発現に関与している可能性が示唆された。一方、正常内膜腺の核にPITX1発現が明らかとなった。しかし、月経周期との関連、そして正常子宮内膜から、子宮内膜増殖症、そして体がんに至る段階については明確な関連性を見出していない。病理組織学的因子、予後、Ki-67,ERα,PR発現との関連を含め、解析対象となるデータが多岐にわたるため、解析を継続する。
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Research Products
(7 results)