2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患に対する嗅覚検査の診断的有用性に関する研究
Project/Area Number |
25462664
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
土井 清司 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00379380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古和 久朋 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60396728)
丹生 健一 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20251283)
藤尾 久美 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (70570498)
勝沼 紗矢香 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80457043)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 認知症 / 嗅覚障害 / 嗅覚同定検査 |
Research Abstract |
認知症患者に対する嗅覚障害の評価法の確立を目的に神戸大学医学部附属病院神経内科と連携して、認知症専門外来の責任者(分担研究者)により軽度認知障害と判断された症例を対象として研究を行った。登録された対象症例に対して、耳鼻咽喉科外来の嗅覚専門外来において嗅覚の評価を行った。評価方法は、実臨床で用いる基準嗅覚検査に加えて、VASスケール評価・においアンケートとカード型嗅覚同定検査(オープンエッセンス)を行った。登録以降は3か月後に神経内科と耳鼻咽喉科に受診を指示し、認知症の原因疾患の診断結果と嗅覚検査の結果の集計を行った。初期に登録された10例について、軽度認知障害例の嗅覚評価方法として、新規の嗅覚同定検査であるオープンエッセンスが妥当か否かを検討した。その結果、オープンエッセンスが従来からの嗅覚機能検査(基準嗅覚検査)と相関性を認める結果が得られた。(スペアマン相関係数 有意差5%)さらにオープンエッセンスはVASスケールやにおいアンケート(嗅覚検査検討委員会作成)に対しても相関関係を認められた。この結果によりオープンエッセンス検査が認知症の嗅覚障害に対する評価方法として妥当であることが示唆された。また、認知症においてオープンエッセンスの12種類の嗅素別の正解率を解析を行った。その結果、特異度と感度の両面から数種類の嗅素を組み合わせにより、スクリーニング検査として利用ができる可能性が確認された。これらの結果は、関連学会(第52回日本鼻科学会)において発表を行った。
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Research Products
(2 results)