2015 Fiscal Year Annual Research Report
立体画像ナビゲーションシステムを用いた新しい内視鏡下鼻副鼻腔手術術式の研究
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25462667
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鴻 信義 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90233204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 慈朗 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60317930)
服部 麻木 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90312024)
和田 弘太 東邦大学, 医学部, 准教授 (20307482)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内視鏡 / 手術 / 副鼻腔 / ナビゲーション / 重畳表示 |
Outline of Annual Research Achievements |
鼻副鼻腔疾患に対する内視鏡下経鼻的手術時の合併症を予防し、かつ難治性病変や頭蓋底・眼窩内へと適応を拡大する、すなわちより安全・的確で高度な手術操作の支援を目指し、立体画像重畳表示システムを用いたステレオナビゲーションシステムを開発し、その後に様々な改良を加え実臨床で手術を施行してきた。 我々はこれまでの研究で、直視鏡のみならず、前方斜視鏡の重畳表示化にも成功した。その結果、術後性多胞性上顎嚢胞に対して、また前頭窩の蜂巣構造が複雑で内視鏡下アプローチが難しい前頭洞病変に対し、前方斜視鏡下・重畳表示ナビゲーション下で適切かつ円滑に嚢胞の開窓や前頭洞の開放が施行できた。いずれの手術においても、対象とする主病変とその周囲の構造物がそれぞれカラーコーディングされたため、本来オリエンテーションが容易でない斜視鏡下の鉗子操作をスムーズに行うことができた。カラーコーディングした各臓器の3Dモデルは、辺縁を強調し内部は透過度を上げたこと、また色付けのパターンも主に青、緑、黄色の3色を選択しそのコントラストや色強度のパターンに工夫を加えたことで、それぞれの臓器3Dモデルが重なり合ってもある程度の遠近感を保持しながら透見が可能であった。また、遠近確認用のサイドモニター表示も、ポインターの先端及び胴中の形状を改良を加えたことで、上顎の外側や上方に存在する嚢胞などに対してもナビゲーション操作が必要十分に行えた。結果的に、術中の位置確認が、前方斜視鏡下の上顎洞および前頭洞手術に対しても、重畳表示とサイドモニターとの組み合わせによりかなり明確に術者に提示できるようになった。
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Research Products
(4 results)