2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25462679
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
北村 拓朗 産業医科大学, 医学部, 講師 (60341509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 総一郎 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (20200157)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | レム関連睡眠時無呼吸 / 睡眠時無呼吸症候群 / 睡眠呼吸障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
レム関連睡眠時無呼吸(REM related OSA)が覚醒度に与える影響について明らかとするため、psychomotor vigilance task (PVT)を用いた検討を行った。 睡眠ポリグラフ検査(PSG)およびPVTを施行した成人患者のうち、PSG記録上、REM期が30分以上認められた167名(男性137名、女性30名)を対象とした。PVT測定にはAMI社製PVT-192モニターを用い、ランダムに光るモニターに対する単純反応時間を連続10分計測した。PVTのパラメータとして平均反応時間 (meanRT)、反応に500ms以上かかった回数 (Lapses)、時間経過による反応遅延の傾き(RRT Slope)を用い、レム期AHIおよびノンレム期AHIがPVTのパラメータおよび主観的眠気(ESS)に与える影響について重回帰分析を用いて比較検討した。 ノンレム期AHIにはLapses、RRT Slopeとの有意な相関が認められたがレム期AHIには相関は認められなかった。またmeanRT、ESSについてはノンレム期AHI、レム期AHIともに有意な相関は認められなかった。 REM_AHIはPVTの各パラメータに影響せず、NREM_AHIと比べ、覚醒水準や注意力の持続性に対する影響は少なかった。レム期は睡眠の後半に増加することも考慮すると、REM related OSAは自覚されにくく、周囲からも気づかれにくい病態といえる。近年、REM_AHIと心血管系イベント、代謝異常、記憶力などとの関連性が明らかとなってきており、REM related OSA の治療においては、病態の十分な説明やCPAPの睡眠後半での使用状況への留意などが重要と考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レム関連睡眠時無呼吸の病態および関連する因子解明のために多変量解析を行う十分な症例数を得ている。 レム期に生じる睡眠呼吸障害はノンレム期の睡眠呼吸障害とくらべ、覚醒度や注意力の維持に対する影響が少ないことが明らかとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
レム関連睡眠時無呼吸の病態解明について、引き続きセファロメトリー、鼻腔通気度検査を用いた解析を行う予定としている。 レム関連睡眠時無呼吸のアウトカム評価および診療アルゴリズムの作成についてはさらに対象症例を増やし、研究を進めていく予定である。
|
Causes of Carryover |
投稿予定の論文が現在作成段階であり、投稿費、校正費が生じなかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿、英文校正などに使用予定である。
|
Research Products
(3 results)