2013 Fiscal Year Research-status Report
SCC抗原のサブタイプ解析-より臨床的な頭頸部癌腫瘍マーカーの確立を目指して-
Project/Area Number |
25462685
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安松 隆治 九州大学, 大学病院, 助教 (00444787)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 寅彦 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00284505)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | SCC抗原 / SCCA2 / 頭頸部癌 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
頭頸部癌における有用性の高い腫瘍マーカーの確立を目的として、血清SCC抗原の構成成分であるSCCA2に着目し研究を開始した。 平成25年度の研究実施計画として頭頸部癌細胞の遺伝子を組み換え、SCCA2高発現株を作成し、その細胞を用いてin vitroでSCCA2の癌細胞における役割(増殖能、浸潤能への影響)について検討することを予定していた。 実際の進捗状況としては、まず複数の頭頸部扁平上皮癌細胞株のSCCA2発現レベルを定量的RT-PCR法を用いて解析した。その結果SCC7細胞株のSCCA2発現レベルが最も低いことが確認されたため、この細胞株にSCCA2発現ベクターを遺伝子導入した。当初、高発現細胞株の作成が困難であったが、その後の追加実験でSCCA2高発現細胞株の樹立をRT-PCR法、western-blot法にて確認した。現在、SCCA2高発現株、コントロール株、野生株を用いて細胞増殖能、浸潤能に変化がないか解析中である。中間結果として、in vitroにおける増殖能については前述した3種類の細胞株の間に有意な差は認められなかった。matrigelを用いた浸潤能解析についても現時点では明らかな差は認められていない。再現性を確認するとともに、今後はヌードマウスに腫瘍細胞を移植したうえで、まずin vivoでの細胞特性について詳細に検討することを予定している。さらに可能であればSCCA2発現レベルについても免疫染色、マウスの血液を採取したうえで解析を行いたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞株樹立が困難であったため進捗がやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はヌードマウスにSCCA2高発現腫瘍細胞を移植したうえで、まずin vivoでの細胞特性について詳細に検討することを予定している。さらに可能であればSCCA2発現レベルについても免疫染色、マウスの血液を採取したうえで解析を行いたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞株樹立に時間を要し実験計画にやや遅れが生じているため、当初研究に使用する目的で購入予定であったものが繰り越しとなった。 平成26年度の研究において使用予定である。
|