2013 Fiscal Year Research-status Report
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25462687
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
増田 聖子 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70346998)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 瘢痕声帯 / Smad3 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
瘢痕声帯動物モデルを作成した。当初の計画ではラットのモデルを作成することになっており、ラット声帯を電気メスで損傷して、瘢痕声帯を作成する方法を行った。現有の硬性内視鏡で観察しながら、経口的に声帯を電気凝固する方法を行った。しかしワーキングスペースの確保が難しく、声帯の一部にしか処置が行えなかった。処置後は定時的に内視鏡で観察を行ったが、声帯損傷してもその後治癒するケースが多く、瘢痕形成に至らないものが多かった。手技的に未熟であることが大きな要因だと思われるが、電気メスの形状の工夫、電気凝固の条件の調整等も行っていく必要があると考えている。 研究分担者がフェレットでの瘢痕声帯モデル動物の作成経験があったため、動物種をフェレットに変更して、経口的に声帯の電気凝固を行ってみた。フェレットの声帯はよりヒトの形状に近く、観察や処置が行いやすい印象だった。フェレットは3匹で実験を行ったが、処置後の内視鏡下の観察では瘢痕声帯が形成されていた。今後組織学的検査を行い、瘢痕声帯のモデル動物として使用できるかどうか検討を行う予定である。 しかし、本研究はSmad3遺伝子発現抑制による瘢痕声帯の治療を目的としており、可能であれば遺伝子実験が行いやすいラットを用いたいと考えている。フェレットモデルの評価を行いながら、ラットモデルの作成も並行して行っていく予定である。また経口的な処置での作成が難しい場合は、喉頭載開を行って声帯の処置を行う方法も検討したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者は瘢痕声帯の研究を開始したばかりであり、実験手技等を獲得するのに時間がかかっている。当初ラットを使用して瘢痕声帯モデルを作成する予定であったが、うまくいっていない。そのため動物種をフェレットに変更し、4月に入って声帯瘢痕モデルを作成するのに成功した。今後、このモデルを使用して、計画している実験を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
日々の診療で実験時間が十分にとれないため、大学院生と協力しながら実験をすすめていく方針である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物モデルがうまく作成できなかったため、次のプランに移ることができず、25年度の研究費が残った。 今後作成できたモデルを使用して25年度のやり残した計画を実施していく予定である。
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