2014 Fiscal Year Research-status Report
過誤支配防止を目的とした組織工学的末梢神経再生の研究
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25462698
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
金丸 眞一 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究主幹 (00271510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 勝 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 主任研究員 (10635519)
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (70227908)
前谷 俊樹 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究員 (90346669)
金井 理絵 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究員 (30574008)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経再生 / 過誤支配 / 人工神経 / ゼラチン / コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢神経のうち顔面神経や反回神経は、一つの神経の中に異なる筋や拮抗作用を示す筋を支配する神経線維が含まれている。このため神経再生が進んでも過誤支配が発症しやすく、顔面神経では病的共同運動を、反回神経では声帯麻痺が生じることになる。したがって、末梢神経では神経線維の再生もさることながら、過誤支配をいかに抑制することができるかが、機能的回復にとって重要な問題である。 これまでにわれわれは、PGAチューブを開発し、イヌを用いた動物実験で反回神経の再生に取り組み、約1cmの機能的再生(世界初)に成功している。Kanemaru S,2003 神経が傷害されたあと、その支配器官(筋)からは、一定の期間何らかの再生神経誘導因子が出されるものと思われる。その誘導に従って、軸索が伸長できれば過誤支配は防止できる可能性がある。したがって、過誤支配防止のためには、再生神経誘導因子が分泌されているうちに、いち早く軸索の再生を完了させる必要がある。そのためには適切な再生の条件を整え、できる限り再生を促進させることが、重要であると考えられる。 本年度の研究では、神経再生過程を促進させ過誤支配を抑制させるために、人工神経チューブの足場素材の検討として、ゼラチンスポンジの有用性を検討した。しかし予想に反しゼラチンスポンジを封入したシリコンチューブでの神経再生では、最終的に何も封入しないチューブ単独の方が組織学的に良好であるという結果が出た。すなはち、ゼラチンスポンジは、神経再生の足場としては不適切な可能性があり、本研究全体の見直しを迫られることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ゼラチンスポンジは、神経再生の足場としては不適切な可能性があり、本研究全体の見直しを迫られることとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.障害された末梢神経の初期再生過程であるワーラー変性をより効率的に推進させる目的でPGAチューブに単核球移植を行い神経再生効果を検討する。 2.人工神経(PGAチューブ)に封入する調節因子として、IGF,b-FGFなど現在臨床応用可能な調節因子の効果の検討する。
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Research Products
(1 results)