2015 Fiscal Year Research-status Report
HPV陽性頭頸部癌におけるDNAメチル化を指標とした発癌メカニズムの解明
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25462700
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
徳丸 裕 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚・平衡覚研究部, 研究員 (60245579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 正人 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚・平衡覚研究部, 部長 (70129633)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヒト乳頭腫ウイルス / 頭頸部癌 / メチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部扁平上皮癌症例71例中、8例(11%)にHPVの感染を認め、いずれも中咽頭癌であった。中咽頭癌のみでは16例中8例(50%)にHPVが検出された。HPVのタイピングの結果はタイプ16が7例、タイプ33が1例であった。HPV感染の有無と腫瘍の亜部位との関係をみてみると、HPV陽性中咽頭癌では口蓋扁桃7例、舌根1例であったが、陰性症例は口蓋扁桃1例、舌根2例で、その他の5例は後壁、軟口蓋であった。 これまでの報告と同様、口蓋扁桃と舌根がHPV感染と強い関連があることが示された。喫煙状態との関連を見ると、HPV陽性症例は非喫煙者が6例、喫煙者もしくは過去の喫煙者が2例であったが、HPV陰性症例では非喫煙者が1例、喫煙者もしくは過去の喫煙者が7例であった。HPV陽性症例は有意に非喫煙者が多い傾向が認められた。またHPV感染の有無とT分類、N分類、病期分類との関連は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプルの収集は順調であったが、HPV解析がやや遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.HPV陽性頭頸部癌におけるDNAメチル化の解析 2.HPV感染の有無およびメチル化の程度と治療成績、予後との関連を検討
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Causes of Carryover |
サンプルの準備は順調であったが、HPV解析が遅れたため、解析にかかる費用が少なかった。また外注検査も予定していたが、実際に外注検査が必要な症例は少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後はHPV解析、DNAメチル化解析を行う予定であり、そのための試薬の購入、実験に費用がかかる予定である。また研究結果は国際学会など学会発表を行う予定である。
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