2014 Fiscal Year Research-status Report
新たな治療戦略に向けた眼内増殖性疾患における硝子体細胞の機能解析
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25462704
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
西塚 弘一 山形大学, 医学部, 講師 (60422169)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 増殖硝子体網膜症 / ヒアルロナン / 網膜硝子体疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
眼内増殖性疾患の病態解明のため、以下の研究を行った。 1)硝子体組織の検討 前年度の研究で、硝子体中のヒアルロナン濃度に後部硝子体剥離の関与が考えられた。後部硝子体剥離にはヒアルロニダーゼの関与も考えられるため、実際の硝子体組織におけるヒアルロニダーゼ処理の変化を検討した。手術で得られた硝子体組織の炎症性サイトカイン濃度を、ヒアルロニダーゼ処理前後で比較したところ、測定濃度に明らかな変化が見られた。実際の病態ではヒアルロニダーゼによる修飾も検討に入れる必要があり今後の課題となった。 2)硝子体手術法の開発:硝子体手術における安全な検体採取をめざし、前年度に開発した新しい眼内レンズ縫着手術をさらに改良した。通常の眼内レンズ縫着術では糸の結び目を眼内に埋没させるために強膜切開を加えるが、今回の改良では小切開硝子体手術におけるポートの創口部位に糸を埋没するように縫合法を改良した。このため、あたらな強膜切開を加える必要がなくなりより低侵襲な手術法が完成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
硝子体検体は血液などと違って採取するためには外科的技術も必要とする。臨床検体の基礎的研究の制度を高めるためには手術技術、検査法の確立が重要で本研究ではこれらの点を重視した研究成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
硝子体手術で得られる硝子体検体、眼内組織をさまざまな臨床病態の情報と共に蓄積し、手術のサイトカインーヒアルロナン関連について検討する。サイトカインについては特にVEGFについて着目して解析を行う。ヒアルロナンレセプターであるCD44にも着目し、主に眼内増殖組織における発現の検討を計画している。
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Causes of Carryover |
26年度に購入予定であった物品の発注がキャンセルとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入予定であった物品は27年度に購入する。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 空気タンポナーデを行った裂孔原性網膜剥離体する硝子体手術2014
Author(s)
西塚弘一,西勝弘,武田祐介,阿部さち,桐井枝里子,難波広幸,三浦瞳,菅野彰,成味真梨,赤羽梢,村上敬憲,金子優,山下英俊
Organizer
第53回網膜硝子体学会総会
Place of Presentation
大阪、大阪国際会議場
Year and Date
2014-11-28 – 2014-11-30
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