2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25462724
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
石龍 鉄樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00216540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸子 一朗 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10443871)
飯田 知弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50241881)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 眼底自発蛍光 / 錐体細胞 / 網膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究では、眼底自発蛍光による網膜の代謝機能の評価の可能性について検討することを目的とし研究を開始した。複数種類可視光眼底自発蛍光での撮影を目指し、青色(488nm)、緑色(532nm)の照射光による眼底自発蛍光の撮影を行った。両者を定量的に比較することを目的に、光路にリファレンスを挿入し、蛍光強度の定量化を行った。リファレンスには、単色レーザー光の強度測定の目的で3種類、蛍光強度比較のために2種類の反射、蛍光板を用意した。青色と緑色の自発蛍光を撮影の後、画像上でリファレンスの輝度を計測し補正を行った。 組織学的な検討で網膜色素上皮のリポフスチンからの自発蛍光は年齢とともに増加することが知られているので、定量化した緑色、青色自発蛍光の年齢との相関を検討した。60歳代以上の緑色光では極めて弱い相関が得られたが、青色光自発蛍光は個体によるバラツキが大きく、相関が得られなかった。また、軽度の白内障手術前後で、青色自発蛍光では、術前後の蛍光強度に相関がなく、現有機器では、青色自発蛍光の定量的解析は困難であると考えられた。高齢者に多い白内障をはじめとした中間透光体による減衰の要因を除去し、緑色眼底自発蛍光による定量解析の精度を高めるために、撮影法の工夫を行った。強弱2段階の照射光を用い眼底を撮影し、リファレンスとの比から中間透光体の減衰率を算出した。減衰率を調整することにより、白内障手術前後の輝度測定値のバラツキは減少し、年齢に対し緑色眼底自発蛍光はR^2=0.4程度の正の相関性をもつことが判明し、学会発表予定である。青色、緑色蛍光の定量的比較が困難であったため、新たなパラメーターとして緑色自発蛍光と錐体細胞密度との関連を検討し、結果を解析中である。
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Research Products
(22 results)