2014 Fiscal Year Research-status Report
新生血管阻害剤を付加したセラミック微小球による新しい加齢黄斑変性に対する治療
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25462742
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
三木 克朗 関西医科大学, 医学部, 助教 (20602858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相澤 守 明治大学, 理工学部, 教授 (10255713)
高橋 寛二 関西医科大学, 医学部, 教授 (60216710)
江本 精 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (80258540)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 眼科 / 加齢黄斑変性 / ナノパーティクル / ドラックデリバリー / 病理 / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
セラミック微小球に付加する新生血管抑制剤の候補として①シスプラチン②メトトレキセートの2種の薬物にてHUVEC(ヒト臍帯静脈内皮細胞)を用いたtube formation assay にて検討した。HUVECをECM2メディウムにて80-100%コンフルエントの状態まで培養し、96wellにマトリックスゲルを注入した各wellに1000cell/wellのHUVECを注入した。0,0.1,1,5,10mg/mlに調節したECM2メディウムと、①シスプラチンと②メトトレキセートを混入したメディウムを各wellに注入し12-18時間,CO2インキュベーター内で培養した。培養開始後12~18時間で各wellを位相差顕微鏡にて撮影し、各群間のtube formation を比較検討した。①シスプラチン注入群はシスプラチン0mg/ml群以外有意にtube formaton が抑制された。また②メトトレキセート注入群は、10mg/ml群のみ有意にtube formationが抑制された。 また、セラミック微小球の脈絡膜新生血管に対する塞栓効果を調べるべく、マウスによる加齢黄斑変性モデルに投与し検討した。方法は、4-6週齢の雌C57マウスを全身麻酔後、点眼により散瞳し眼底にレーザー照射し加齢黄斑変性モデルを作成した。同時にPBS,またPBS溶解したセラミック微小球溶液をガラス針にて顕微鏡下にて網膜下注射施行した。レーザー照射後14日目でマウスを屠殺、眼球摘出し10%ホルマリンに1時間固定後にchoroidal flatomoutを作成し脈絡膜新生血管の面積を測定し比較検討した。セラミック微小球単独群は脈絡膜新生血管の発育を抑制する傾向はあるものの統計学的に有意に抑制はされなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
施行後1年目にてレーザー照射器の故障に伴いマウスでの実験が遅れたこと、また2年目において網膜下注射に用いるインジェクションマシーンの故障に伴い、研究の進行が妨げられた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在セラミック微小球を網膜下注射後の生体内安定性を電子顕微鏡で観察すべく標本を作製中である。あと新生血管抑制剤としてジゴキシンをtube formation assayにて検討し、血管新生抑制剤付加セラミック微小球の作成をする。 血管新生抑制剤付加セラミック微小球をマウス加齢黄斑変性モデルに対し網膜下注射施行し脈絡膜新生血管抑制効果、またRT-PCR、免疫染色にて分子生物学的に新生血管抑制効果のメカニズムを検討する
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Causes of Carryover |
施行後1年目でレーザー照射器が故障し、マウスを用いる実験に支障が生じ、それに伴い実験計画がやや遅れた。そのためにマウス、抗体などin vivoの実験に用いる動物、物品が遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後マウスの購入、免疫染色に用いる抗体、RT-PCTに用いるプライマー、薬品などの購入をする予定である。現在年度末にインジェクションマシーンが故障した。もともと当施設に常設されていたものであるが、修理不可能であるため購入する予定である。
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