2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25462756
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
林 康人 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (70314953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 裕一 愛媛大学, 本部, 学長 (00116005)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ケラトサイト / 幹細胞 / バイオイメージング / 角膜実質 |
Outline of Annual Research Achievements |
Keratocan-IRES2-nls-Cre とKeratocan-IRES2-CreERT2ノックインマウスの作製をして、2種類のCre reporter mouse、ROSA26mT/mGまたはROSA26LacZ、と交配し、それぞれのノックイン遺伝子の機能を解析した。Keratocan-IRES2-nls-Cre /ROSA26LacZにより、Keratocan-IRES2-nls-Cre のCre発現は胎生期の眼周囲中胚葉細胞と一部の強膜細胞、極一部の角膜内皮細胞、さらには海馬CA1の錐体細胞に発現していることが解った。Keratocan-IRES2-nls-Cre/ ROSA26mT/mGのイメージングにより、ケラトサイトの形状は従来より信じられていたヒトデ型ではなく、広い細胞質に細長い突起を多数持っている形状であることが解った。角膜上皮欠損により、ケラトサイトにアポトーシスを誘導すると、ケラトサイト消失の状態と再生の状態が観察された。CAG-FUCCI2をROSA26に組み込んだ、ROSA26(loxP-NeoR-loxP-CAG-FUCCI2)を作製して、Keratocan-IRES2-nls-Creと交配し、ケラトサイトの再生を観察した。ケラトサイトが消失すると、速やかに局所で細胞増殖をおこし、経過により、過剰に増殖してしまうことで、混濁の原因を作っていることが解った。角膜上皮の欠損により、周辺部角膜では、血管の増生をおこすが、ケラトサイトは消失せず、角膜中央のケラトサイト増殖時には、極一部の血管周囲の細胞が増殖周期にはいることが観察された。一方、Keratocan-IRES2-CreERT2/ ROSA26mT/mGにおいては、タモキシフェンによりほとんどのケラトサイトでflox遺伝子を摘み取ることが可能であることが解った。周辺部角膜で細胞増殖周期に入る細胞はケラトサイトの幹細胞である可能性が高く、今後、FUCCI2とは波長域の重ならない、Cre reporter mouseを作製して細胞の形態を確認すると同時に、細胞系譜を4色の蛍光蛋白で標識したrainbow mouseを作製することで仮説の証明をより確実なものとしたい。
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Research Products
(3 results)