2016 Fiscal Year Annual Research Report
Production of the surgical device for human iPS cell–derived retinal pigment epithelium transplantation
Project/Area Number |
25462765
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
桐生 純一 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80281096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌尾 浩行 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30388946)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 網膜色素上皮細胞 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢黄斑変性に対するヒトiPS細胞由来網膜色素上皮細胞シートの移植が臨床応用され、その後の経過が良好であったことから、今後さらに細胞シートの移植が施行されることが予想される。一方で、加齢黄斑変性は病変部が約3.0mm径であることから、3.0×3.0mmの細胞シートを移植することが望ましいが、現在の手術器具では1.3×3.0mmの細胞シートの移植が限界である。これは、現在の手術器具が手術器具の幅と同じ長さの強膜創を必要とするからである。強膜創が大きくなると、手術中の眼球内圧を一定に保つことが困難となり、様々な合併症が引き起こされる。そこで、現在の強膜創の長さ(1.5mm)から3.0×3.0mmの細胞シートを移植可能な手術器具の開発を行った。作製した移植器具は、カニューラの吸引口を眼球内への挿入方向から見て横側に設置し、また内部を渦巻き状に加工することで3.0×3.0mmの細胞シートを収納可能な設計にした。カニューラの作製方法は、1.5mmの円形金属を2つ作製し、1つの円形金属の中央部分に0.5mmの孔を作製後、孔に22Gの注射針を取り付けた。次に渦巻き状の円柱の金属を作製し、その両側面に先ほどの円形金属を取り付けた。最後に、注射針に1mmの医療用シリンジを装着させることで、1mmシリンジを用いてカニューラの側面に作製した吸引・排出口から液体や細胞シートを吸引・排出することができた。この作製した移植器具により、強膜創よりも大きな細胞シートを移植することが可能となった。
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