2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study of microRNA expression in biliary atresia
Project/Area Number |
25462768
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 英之 東北大学, 大学病院, 講師 (40438461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 拡 東北大学, 大学病院, 助教 (50579448)
仁尾 正記 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70228138)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胆道閉鎖症 / 予後 / microRNA / 網羅的解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道閉鎖症の葛西手術時肝生検標本を用いて、microRNAの発現レベルについての網羅的解析を行った。具体的には手術時期の違い、術後経過の違いとmicroRNAの発現レベルについての違いを検討した。 さらにGO解析によりよ転写ネットワークにおいて有意な要因となり得るmicroRNAを抽出して、ホルマリン固定パラフィン包埋標本からのmicroRNAによるリアルタイムPCRによる発現解析を実施した。 まずは網羅的解析では予後良好と予後不良との比較において、1.5倍以上と発現の違いが認められたmicroRNAを計23個同定した。これらのmicroRNAがターゲットとするmRNAについて、実験的に確認されているものは68個である。さらに相互作用のある可能性ある遺伝子をPITA, TargetScan, microRNAorgで抽出したところ、146遺伝子が抽出された。これらの遺伝子についてGene Ontology解析を実施したところ、GO:0010720 (positive regulation of cell development)やGO:0001837 (epithelial to mesenchymal transition)など、計86個のGO termで有意差を認めた。 さらにホルマリン固定パラフィン包埋標本からのmicroRNAによるリアルタイムPCRによる発現解析をhsa-miR-3176、hsa-miR-193a-5p、hsa-miR-26bの3種類について実施した。その結果hsa-miR-3176は予後が良好な群において有意に低値であった。また統計学的有意差には至らないが手術日齢が遅い症例で高値である傾向を認めた。 今回の研究で胆道閉鎖症の病態進展にmicroRNAによるエピジェネティック制御が関与している可能性について追求することができた。
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