2015 Fiscal Year Annual Research Report
短腸症候群におけるGhrelin、GLP-2を用いた残存腸管順応誘導の開発
Project/Area Number |
25462777
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
向井 基 鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 講師 (80468024)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加治 建 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50315420)
林田 良啓 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (80305135) [Withdrawn]
武藤 充 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70404522) [Withdrawn]
山田 和歌 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 特任助教 (20457659)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 大量小腸切除 / 短腸症候群 / 腸管不全 / Glucagon-like peptide-2 / Acyl ghrelin / Des-acyl ghrelin / 腸管順応 / 新生児 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の意義と重要性】:本邦の新生児外科医療は過去50年間で急速に進歩し、手術を必要とする新生児の90%が救命できるようになった。一方で、自己の小腸では生命を維持することが困難な症例が増加しており、有効な治療法の開発が喫緊の課題となっている。 我々の研究は、大量に小腸を喪失し短小腸となった患児らのわずかに残された自己小腸に対し、生命を維持する能力を賦与することを最終目標として掲げている。 【本年度の研究内容】:初年度に80%小腸切除ラットモデルにおいて、Ghrelin、GLP-2の体内動向を追跡し、相互作用についての検討を行ったことにより、消化管ホルモンが単調症候群モデルラットにおいて重要な役割を担っていることがわかった。本年度は絶食・経静脈栄養モデルラットを用いての実験をおこなった。絶食・経静脈栄養管理下においてGhrelinを投与することにより、腸管粘膜の萎縮を予防することができると考えた。 以下の知見が明らかとなった。1.6日間の絶食・経静脈栄養管理により、ラットの腸管上皮は萎縮がおこる。2.Ghrelin投与が空腸粘膜の萎縮を予防する。3.体重や腸管重量などのデータには大きな影響を与えなかった。Ghrelin投与が絶食下における腸管粘膜の萎縮の予防に大きな働きを与えることがわかった。摂食を担保するホルモンであるGhrelinが、短腸症候群の新たな術後管理の一翼を担うことが期待できる結果である。
|
Research Products
(8 results)