2015 Fiscal Year Annual Research Report
神経芽腫病期4sのiPS細胞疾患モデルによる同時多発・自然退縮メカニズムの解析
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25462778
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 神経芽腫 / 4s期 / 分化誘導療法 / 神経堤幹細胞 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,ヒト体細胞から人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells; iPSCs)を樹立する技術が確立され脚光を浴びている.そこで,本研究では4s担癌患者体細胞から疾患特異的iPS細胞を樹立し,神経堤幹細胞へ分化させることで,4s期の発症過程を再現し,geneticな解析を行って正常コントロールと比較することで,発生メカニズムの解析を行い,4sの同時多発発生,自然退縮および分化機構を解明することを目標とした. 当初の研究計画としては,乳児患者の皮膚より線維芽細胞を採取し,iPS細胞株を樹立・継代,同時に4s担癌乳児患者の皮膚より線維芽細胞を採取し,iPS細胞株を樹立・継代する.そして,それぞれの株を,MS5細胞と共培養することでneural crest stem cellへと分化誘導させ,それぞれの分子生物学的解析を行う予定であった. 研究を開始し,ヒト線維芽細胞およびヒト白血球からのiPS細胞への形質転換に成功した.さらにMS-5間質細胞との共培養による神経堤細胞への分化誘導実験を進めたが,あきらかな分化が認められなかった. そこで,神経芽腫における分化機構解明及び新規治療開発のため,ヒト間葉系幹細胞(hMSC)と既存の神経芽腫cell lineとの共培養を試みたところ,神経突起の延長が認められ,hMSCの神経芽腫分化作用が認められた.この結果からhMSCの治療ポテンシャルが同定されたため,神経芽腫モデルマウスに対するhMSCの効果について現在検討中である.
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Research Products
(9 results)