2013 Fiscal Year Research-status Report
マウスリンパ浮腫モデルに対する培養リンパ管内皮細胞移植の有用性に関する研究
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25462791
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木股 敬裕 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50392345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小阪 淳 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40243216)
徳山 英二郎 岡山大学, 大学病院, 医員 (90379785)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組織培養・移植学 |
Research Abstract |
まず、マウスでの長期間持続するリンパ浮腫モデル作成を目指し、下肢リンパ節切除、静脈周囲のリンパ管切除、後肢切断再接着などを行ったが、2週間ほどは持続するものの、それ以後はほぼ正常の状態に戻ってしまう状態であった。そのため、ラットで同様の実験を行い、更に放射線照射などを組み合わせて実験を行った結果、市比土、リンパ管切除し放射線を照射してから、再度リンパ管切除を追加することで4週間以上持続するリンパ浮腫モデルを作成することができたが、ラットが術後死亡するケースも多く、安定したリンパ浮腫モデルを作成するには至っていない。また、近交系マウス(BALB/c)から胸管を採取し、低O2環境下にexplant法にて初代培養を行ったところ、細胞を得ることができた。この細胞に対し、Podplanin、Prox-1で免疫染色を行った結果、良好に染色され、リンパ管内皮細胞であることが確認できた。しかし、同様にラットの胸管より初代培養したリンパ管内皮細胞と比較し、非常に増殖能に乏しく、数継代で増殖能を失ってしまう状態であった。そのため、コラーゲンゲルを用いたサンドイッチ培養を行うまでに細胞を増やすことが困難であった。原因が不明であったため、近交系ラット(Lewis)のリンパ管内皮細胞の初代培養を行ったり、市販されているマウスリンパ管内皮細胞を購入し、再度コラーゲンゲルサンドイッチ培養を試みている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、マウスでのリンパ浮腫モデルを作成する予定であったが、ラットでの長期間持続するリンパ浮腫モデル作成に難渋しており、マウスでのモデル作成に至っていない。また、マウスからのリンパ管内皮細胞初代培養を行ったが、ラットのリンパ管内皮細胞に比べ非常に増殖能に乏しく、3次元培養を行うのが困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、安定したラットリンパ浮腫モデルの作成プロトコルの作成を目指し、作成できればそれをマウスで行う。ただ困難なようなら、マウスでも2週間程度持続するモデルは作成できているので、それを用いて実験を進める。細胞培養に関しても、一旦市販のマウスリンパ管内皮細胞を用いてコラーゲンサンドイッチ培養を行い、リンパ浮腫モデルマウスに移植し、浮腫の改善度の評価、インドシアニングリーンによるリンパ管造影検査によるリンパ管再生の評価を行う方針である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスリンパ管内皮細胞の増殖が想定よりも悪かったため、当初行う予定であったコラーゲンサンドイッチ培養下の、成長因子添加による管腔形成能の評価を行うことができなかったため。 次年度では、bFGFやPDGFなどの成長因子を購入し、コラーゲンサンドイッチ培養における管腔形成の実験を行う予定である。
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