2013 Fiscal Year Research-status Report
PRPと徐放化FGF-2を併用した体内埋入型チャンバーを用いた血管柄付き組織再生
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25462794
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
田中 嘉雄 香川大学, 医学部, 教授 (50171806)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 再生組織 / 血管付加 / チャンバー / in vivo / PRP / FGF-2 / 徐放化 |
Research Abstract |
平静25年度は、軟部組織再生におけるPRPの投与方法とFGF-2の併用の効果について検討を目的として研究を行った。1.血管付軟組織再生に及ぼす活性化PRPと非活性化PRPの効果を比較した結果、有意差が見られなかった。2.FGF-2の併用効果を検討した結果、FGF-2の併用効果が有意に認められた。さらにFGF-2の徐放化効果を見たところ再生組織の成熟(線維化)の程度が進んだ組織が得られることが示された。また、これまでの実験でFGF-2単独では一定の頻度(約10%)で異物反応bが生じたが、PRPを併用した実験群では一切認めなかった。このことは、臨床応用におけるPRP併用の有用性を示した。以上から、<活性化あるいは非活性化PRP+徐放化FGF-2>の組み合わせが最も良い血管付き軟組織を再生する方法であると結論された。今後、この実験群で得られた再生組織に植皮を行い、皮弁(grafted flap)を作製して血管吻合の手技を用いて皮弁移植実験(n=5)を行う。さらに移植6ヶ月経過後の皮弁組織を採取して、組織学的に検討する予定である。 なお、この実験群の中で、2年間体内に埋入されたチャンバーがあった。取り出すと全てが脂肪組織に置き換わり、導入血管で栄養されていた。すなわち血管柄付き脂肪組織が再生されていた。そこで何週で脂肪組織に置き換わるのか、再現性があるのかを実験し、12週で再現性をもって脂肪組織に置き換わることがわかった。今後は、この脂肪組織に置き換わる機序の解明も同時に研究していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画で記載した通りに進んでいる。また新たな発見に対して平行した実験も行っている
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Strategy for Future Research Activity |
研究で得られた結果をもとに、 1.TEC実験系と <活性化PRP+徐放化FGF-2>併用方法を用いて血管付き軟組織を再生する。 2.この再生組織に植皮を行い、皮弁(grafted flap)を作製して血管吻合の手技を用いて皮弁移植実験(n=5)を行う。 3.移植6ヶ月経過後の皮弁組織を採取して、組織学的に検討する。 4.新たに発見された脂肪組織の再生のメカニズムの解明実験も平行して行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験がスムーズに行えたこと、動物の中途脱落が無く、追加実験の必要が無かったことが大きな理由である。 1.TEC実験系と <活性化PRP+徐放化FGF-2>併用方法を用いて血管付き軟組織を再生する。2.この再生組織に植皮を行い、皮弁(grafted flap)を作製して血管吻合の手技を用いて皮弁移植実験(n=5)を行う。3.移植6ヶ月経過後の皮弁組織を採取して、組織学的に検討する。4.新たに発見された脂肪組織の再生のメカニズムの解明実験も平行して行う。 以上に用いる予定である。
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Research Products
(4 results)