2014 Fiscal Year Research-status Report
肺胞上皮増殖因子遺伝子導入による肺保護戦略ー臨床応用へのアプローチー
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25462826
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
馬場 靖子 横浜市立大学, 大学病院, 准教授 (80453041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 清泰 横浜市立大学, 大学病院, 准教授 (50234539)
矢澤 卓也 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50251054)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 集中治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性肺傷害へのKeratinocyte growth factor(KGF, FGF-7)投与は上皮細胞の損傷を軽減し、修復を促進する作用がある、以前から多くの肺傷害動物モデルへの投与でその有効性が示され、近年は、臨床研究も開始されている。 またmesenchymal stem cell(MSC)投与による肺傷害修復効果についても大きく取り上げられている。本研究ではMSCから生理的に分泌されて、肺傷害修復の一端を担っているKGFをウイルスベクターを使用して、MSCにKGF遺伝子導入し、MSCからKGFを過剰に分泌する状態をつくり、その効果を確認することが目的である。 今年度ウイルスベクターの発現確認マーカーとして、KGFとGFPが1分子ずつ発現するアデノウイルスベクターを作製した。生体内に投与した際に、外から投与したMSCの分布を明らかにすることができる。アデノウイルスベクターのcloning siteの内、E1領域にKGF(CAG promoter)、E4領域にGFP(EF promoter)遺伝子をいれた。コントロールベクターとして、KGF発現単位をもたない、GFPのみを発現するものを用いる。 MSCにアデノウイルスベクターを感染させ、KGF-GFPまたはGFP遺伝子を導入したMSCを作製する。今後マウス尾静脈からMSCを投与し、KGFの傷害軽減効果について検討を加える予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アデノウイルスベクター作製に時間を要し、感染させたMSCを動物に投与することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
他者の論文で、MSCにKGF遺伝子導入し、肺傷害を軽減する研究が報告されたPLoS One. 2013 Dec 18;8(12)Keratinocyte growth factor gene delivery via mesenchymal stem cells protects against lipopolysaccharide-induced acute lung injury in mice. Chen J1 et al.LPS誘導性肺傷害を軽減した内容であるが、ほかの肺傷害モデル(高濃度酸素肺傷害など)について研究してみる。
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Causes of Carryover |
昨年度動物実験までを予定していたが、ウイルスベクター作製に時間を要したため、その過程に進めなかったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ウイルスベクターを作製済みなので、動物に投与、生化学実験、病理学的実験等を進める。
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