2013 Fiscal Year Research-status Report
MMP-3の歯髄炎での消炎効果と組織再生のメカニズムの解明
Project/Area Number |
25462882
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中村 博幸 金沢大学, 医学系, 准教授 (30542253)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | MMP-3 |
Research Abstract |
25年度は、歯髄炎で消炎および組織再生過程に関わるMMP-3の機能の解明のためのMMP-3タンパクを大量に準備する発現系の確立を試みた。最初に動物細胞によるMMP-3の発現を検討した。動物細胞は293細胞にMMP-3発現遺伝子を導入し、薬剤で選択してMMP-3の安定発現細胞を作製した。この細胞を大量に増やし、MMP-3を含む培地を回収した。その後、MMP-3をこの培養上清からHisタグを使って精製した。得られたMMP-3のタンパク質分解活性は基質としてカゼインを用いたザイモグラフィーにより活性を確認し、MMP-3タンパク大量発現系の確立という当初の目的を概ね達成した。さらに歯髄炎治療薬としてのMMP-3の作用メカニズム解明のために、ヒト歯髄組織中からMMP-3結合タンパクを検索した。具体的には、抜歯歯牙から歯髄組織を摘出し組織ホモジネートを作製した。次にMMP-3をHisカラムに結合させ、その後ヒト歯髄ホモジネートをHisカラムに添加し、洗浄の後MMP-3に結合したタンパクをMMP-3とともに溶出した。溶出したタンパクはSDS-PAGEで分離し、質量分析にてMMP-3結合タンパクを同定した。最初の解析結果からは、ペリオスチンとバーシカンのN末端部分のG1ドメインと呼ばれる部分がMMP-3結合タンパクの有力候補として考えられた。次に市販の精製ペリオスチンを入手しMMP-3で分解されるかを検討した。その結果ペリオスチンは2カ所で切断されていた。一方バーシカンのG1ドメインはMMP-3により分解されたが、切断部位は1カ所であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度の研究計画の、ヒト歯髄細胞の培養上清またはヒト歯髄組織ホモジネート中のMMP-3基質の同定を終えたため当初の目的を達成した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、歯髄炎消炎過程での前年度同定した基質の役割を培養ヒト歯髄細胞を用いて検討する。同時に、歯髄幹細胞ニッチの解析のため象牙芽細胞、血管内皮細胞または線維芽細胞特異的にMMP-3を発現するトランスジェニックマウスの作製を開始する。 平成26年度以降は、前年度同定したMMP-3基質の分解が消炎過程でどのように関与するかをイヌ歯髄炎モデルを用いてin vivoで検討する。さらに前年度作製したトランスジェニックマウスで歯髄再生を観察し、どの細胞でMMP-3を発現させた時に最も組織再生効果が高いかを検討しニッチ構成細胞の同定を試みる。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度予定の遺伝子改変マウスの作製に多くの予算を配分するため。 遺伝子改変マウスの作製に使用予定
|