2014 Fiscal Year Research-status Report
MMP-3の歯髄炎での消炎効果と組織再生のメカニズムの解明
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25462882
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中村 博幸 金沢大学, 医学系, 准教授 (30542253)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯髄炎 / MMP |
Outline of Annual Research Achievements |
イヌ歯髄炎モデルにおいて、MMP-3処理により前年度同定されたMMP-3基質のバーシカンの局在や、炎症性細胞(マクロファージ、抗原提示細胞など)の集積程度および細胞外マトリックス全体の構成の変化を免疫染色で検討した。その結果、MMP-3処理した歯髄組織は対照群と比較してバーシカンの局在と構造が異なっていた。さらに、バーシカンに対し同様に切断活性をもつMMPを同様にイヌ歯髄炎に作用させたところ、MMP-3と同様の効果を得た。 さらに本年度は、Creリコンビナーゼの活性によりMMP-3とmCherryを発現するトランスジェニックマウスと、象牙芽細胞、血管内皮細胞または線維芽細胞特異的に活性誘導型Cre組み換え酵素(CreERT2)を発現するマウスを作製した。これらのマウスの交配によりMMP-3発現細胞はそれぞれの細胞特異的プロモーターで制御され、さらにMMP-3の発現開始はタモキシフェンの投与で調節されることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子改変マウスの作製に時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度作製したマウス交配後の仔マウスで、MMP-3の発現がタモキシフェンの投与で開始され、発現細胞が象牙芽細胞、血管内皮細胞および線維芽細胞特異的であることを抗MMP-3抗体を用いた免疫染色およびサロゲートマーカー(mCherry)の発現で確認する。 作成したトランスジェニックマウスの歯髄の一部を切断後、歯髄再生を観察る。どの細胞でMMP-3を発現させた時に最も組織再生能が高いかを検討し、ニッチ構成細胞の同定を試みる。さらに、MMP-3の発現によりニッチでの細胞外マトリックス構成の変化を免疫染色で検討する。
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Causes of Carryover |
遺伝子改変マウスの作製開始が遅れたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子改変マウスのトランスジーンの発現確認
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