2015 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞、iPS細胞を用いた骨組織再生法開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
25462900
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
東 俊文 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00222612)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠 宏美 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (00445446)
小野寺 晶子 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90637662)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 再生医療 / 骨再生 / iPS細胞 / 疾患特異的iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞を効率よく骨芽細胞へ分化誘導する方法を開発し報告した。さらにこの方法を用いて 遺伝性希少疾患の疾患特異的iPS細胞の樹立を目指し、いくつかの症例で樹立に成功した。また ヒトiPS細胞から骨芽細胞への分化誘導法を疾患特異的iPS細胞の骨分化メカニズム評価方法として用い、病態メカニズムへせまりつつある。 さらに 作製したヒトiPS細胞由来骨芽細胞を実験動物に移植し、再生医療への応用の可能性を検討し報告した。 iPS細胞由来骨芽細胞の生着は確認できなかったが 明らかに欠損部骨組織の修復は促進され、幹細胞の未知の治癒促進作用の存在が想定された。 間葉系幹細胞では 特にMC3T3を中心として骨芽細胞分化メカニズムの解明を行い、IGF-PI3K経路の活性化が非常に重要であることを示し、報告した。歯科領域は再生医療の先端的領域の1つであり、すでにエナメルマトリックスデリバティブ、GTR, 骨移植術等 厚生省の認可を受け臨床にも幅広く利用されている。 またインプラントを初め組織再建のための試みは多岐に亘り多くの知見が積み上げられている。再生医療においては①幹細胞、②シグナル因子、③足場素材が必要とされる3大要素であるが、また、比較的多くの先天性疾患が存在し 移植医療、再生医療の果たす役割が大きい分野である。本研究申請は 口腔組織内硬組織再生医療の基礎的研究を発展させ 臨床応用を目指すこと、および 特にiPS細胞を用いた組織再生あるいは疾患モデルの作成と病態解明、さらには治療法開発を目的とする。 本研究は歯周組織再生におけるシグナル因子の臨床応用をめざし、将来的な新たな治療法開発に結び付ける予定である。特に足場材として自己重合ペプチドを用いる方法を開発し報告した。これらの基盤を基に、iPS細胞を含めた幹細胞を再生医療にいかに役立てるかが 歯科領域の再生医療研究の中心的課題である
|
Research Products
(5 results)