2015 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌転移をリンパ系の発生・再生の視点から解析する
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25462915
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Research Institution | Tohto College of Health Sciences |
Principal Investigator |
勝部 憲一 東都医療大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20233760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栢森 高 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10569841)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 血管新生 / VEGF / 癌細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は間質細胞と口腔扁平上皮癌の培養株を用いた共培養系に焦点を当てて、脈管形成との関係を解析した。間質細胞としてNHDFを用い、口腔扁平上皮癌細胞株として、HO1N1とHSC4を用いた。共培養をおこなった4日間おこなった後RNA抽出をして、realtime法で発現変化を解析した。HO1N1との共培養では、転写因子Hif1alphaの顕著な増加を示したがVEGF受容体の3種類(VEGFR1,2,3)についてはVEGFR3のみ増加傾向を示した。HSC4に関してもHif1alphaは顕著な増加を示したが、VEGF受容体に関してはVEGFR1のみ対照と比べて有意な増加を示した。RNA発現変化ではHif1alphaからみて脈管誘導能初期化の可能性があるが、実際の血管新生に必要な受容体についての影響は軽度なものといえる。しかしこの共培養について免疫細胞染色をおこなったところ、HO1N1では癌細胞のmassに近傍部でVEGFR3の特異的な上昇が見られた(HSC4は解析中)。癌細胞から出る因子は培養系全体ではなく、局所的な作用に留まる可能性があり、そのためRNA抽出のようなバルク解析でははっきりした傾向が出ない可能性がある。癌細胞が発現するNotchやEphのような細胞膜シグナル因子、及び分泌型でもwnt, hedgehogのようなparacrine的作用を持つ因子についてその影響の解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
投稿中の論文について補足実験を求められており、その実験については概ね期待される結果が出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在投稿中の論文で捕捉が要求されている実験の完成をおこない、受諾させるように努力する。
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Causes of Carryover |
論文投稿に対して補足実験が求められており、完成までに追加実験をおこなう必要がある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験に対しての消耗品、および解析に必要な周辺機器の整備をおこなう。
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