2014 Fiscal Year Research-status Report
信号検出理論による歯根膜感覚の内的感覚決定プロセスに関する研究
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25462995
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
沖 和広 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00346454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆木 省吾 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80190693)
西川 悟郎 岡山大学, 大学病院, 講師 (00172635)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯根膜感覚 / 咬合感覚 / 心理的ストレス / 信号検出理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画書に従って,本年度では『[荷重刺激の呈示-被験者反応の記録]の一元化による完全自動化』をコンセプトとした荷重刺激装置システムの構築,作製を行った. 荷重刺激の呈示は,前年度の結果を基に,プログラマブルコントローラー(PLC)による位置決め制御をリニアアクチュエーターテーブルに適用して実施する仕様とした. 歯根膜感覚閾値の計測は,荷重刺激に対する被験者の応答およびその応答に従った次段刺激提示を行うことにより,心理物理学的手法の一つである恒常法を適用することとした.この課題を解決するために,タッチパネルディスプレイを利用したユーザーインターフェイスを開発した.当該操作パネルでは,被験者が実験開始ボタンをタッチすると,ランダムに荷重刺激が呈示され,呈示刺激に対する回答をディスプレイ上のボタンから選択するように設計した.また,被験者の応答は呈示刺激とともにPLCバッファメモリに記録し,実験終了後にオフラインにて解析できるようにPLCラダープログラムを作成した. 本研究の閾値計測方法である恒常法は,刺激に対する正答率を求めることが肝要であり,このことは刺激提示回数の増加による実験時間の長期化につながりかねない.長時間の開口状態を被験者に強いることは,疲労による被験者バイアスの混入も見込まれたため,閾値計測時間を設定する必要が生じた.現在,研究代表者が分担者として参画している観察研究において,口腔内装着型歯根膜感覚閾値計測装置による閾値計測実験を行っており,現時点でのデータ(健常者16名,顎関節症患者12名)から約4分程度であれば計測による疼痛や疲労が惹起されていないことが確認できているため,本研究の荷重刺激システムの呈示時間の参照とする予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のコンセプト『[荷重刺激の呈示-被験者反応の記録]の一元化による完全自動化』が概ね達成できているため. 実際の計測は未実施であるが,健常者20名,顎関節症患者20名を予定しているため,本年度中の実施は十分可能と思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
荷重刺激装置の開発が本研究の最大の課題であったが,概ね達成できているため,研究計画書に記載の実験を行う予定である.
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