2015 Fiscal Year Annual Research Report
セリア安定化ジルコニアセラミックスの歯科臨床応用拡大を目指した接着技法の確立
Project/Area Number |
25463020
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
藤島 昭宏 昭和大学, 歯学部, 講師 (50209045)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 康弘 昭和大学, 歯学部, 准教授 (00245804)
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
山本 雅人 昭和大学, 教養部, 准教授 (50277844)
|
Project Period (FY) |
2013 – 2015
|
Keywords | セリア安定型ジルコニア / 複合表面処理 / 表面改質処理 / トライボケミカル処理 / シランカップリング剤 / MDPモノマー / 接着耐久性 / せん断接着強さ |
Outline of Annual Research Achievements |
セリア安定型ジルコニアとアルミナを複合化させたCe-TZP/A (P-nano ZR, パナソニックヘルスケア)は、現在歯科用ジルコニアの主流となっているイットリア安定化型ジルコニア(Y-TZP)と比較して、さらに高い破壊靭性値と曲げ強さを有する歯科用セラミックス材料である。申請者らは、現在までにCe-TZP/Aによる歯科補綴装置への応用に関する検討を行い、Ce-TZP/Aは有床義歯のフレーム材料としても適用可能な材料であることを報告してきた。しかし、Ce-TZP/Aで製作したセラミックフレームを有床義歯材料として使用するには、床用レジン材料に対する接着性の向上は不可欠であるため、Ce-TZP/Aに対する表面処理・表面改質法の検討を行ってきた。その結果、粒径110μmのアルミナ粉末を用いたサンドブラスト処理後にリン酸エステル系のMDPモノマーでプライマー処理を施す条件で、特に優れた接着性を示すことが判った。さらに、このサンドブラスト処理後に30μmのシリカコートされたアルミナ粉末でトライボケミカル処理を施した後、シランカップリング剤とMDPモノマーを併用する複合処理を用いることで、単に接着力が向上するだけでなく、サーマルサイクルを10,000回負荷した後に接着試験を行った試料の、破断面における破壊様式の観察からも優れた接着方法であることが認められた。 本年度の研究では、Ce-TZP/Aを用いたセラミック床義歯フレームに複合表面処理法を適用してから製作した義歯で、口腔内における臨床的な接着耐久性の評価について検討を行っていく予定であった。また、昨年度新たに購入したプラズマ発生装置を用いた表面処理が、Ce-TZP/Aの表面処理法として応用した場合の接着耐久性を評価するために、プラズマの照射条件等の予備実験を開始したところであった。
|
Research Products
(4 results)