2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25463051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
MUNAR M・L 九州大学, 歯学研究科(研究院), 研究員 (50432919)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アパタイトセメント / アテロコラーゲン / 粘着性 / 骨 |
Research Abstract |
平成25年度は、アパタイトセメントの粉末部の調製およびアパタイトセメントへのアテロコラーゲン導入を行う予定であった。 粉末部の基本組成は、リン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウムとした。リン酸四カルシウムは、炭酸カルシウムとリン酸水素カルシウムを、カルシウム/リン酸(mol/mol)=2となるように混合し、1500℃で焼成、クエンチした。このリン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウムをモル比で1:1となるように混合し、アパタイトセメント粉末部とした。 0.1~2%(2%が最大濃度)アテロコラーゲンの第二リン酸ナトリウム水溶液を調製した。この溶液と上記の粉末を練和したところ、硬化することが分かった。また、粉末X線回折測定より、この硬化体はアパタイトであることが分かった。以上より、アテロコラーゲン混在下でも、練和することで硬化し、アパタイトとなるセメントの作製することが可能であると結論づけた。一方で、目的とした粘着性が予想より低かった。粘着性を制御する因子として、アテロコラーゲンの由来(動物種)、分子量、濃度、酸解離定数など、種々のパラメーターが影響を与えることが推測された。次年度より、これらの条件を振り、高い粘着性を持つアパタイトセメントを作製する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していたアパタイトセメント粉末部の調製は終了した。しかし、高い粘着性を持つアパタイトセメントの完成には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
高い粘着性を持つアパタイトセメントの作製をいち早く行う必要がある。動物種の由来、分子量、濃度、アテロコラーゲンの酸解離定数など、種々のパラメーターが影響を与えることが予想されるため、これらの条件を振り、目的の高い粘着性を持つアパタイトセメントを作製する。
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