2013 Fiscal Year Research-status Report
自己複製・多分化能細胞を標的とした骨形成因子溶出型吸収性メッシュプレートの開発
Project/Area Number |
25463054
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
虻川 東嗣 東京医科大学, 医学部, 助教 (50453717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 教授 (30343122)
松尾 朗 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70229417)
里見 貴史 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70276921)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨誘導因子 / 生体吸収性材料 / PLGA |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨誘導因子徐放型(ドラックデリバリー機能保有)生体吸収性メッシュプレートを開発し、骨欠損部に骨髄海綿骨(Particulate cancellous bone marrow: PCBM)とともに移植することにより、PCBMに含まれる自己複製/多分化能を有する幹細胞、骨芽細胞、遊離骨細胞をターゲットに骨誘導因子を持続的に作用させて骨再生を誘導することである。実際の骨再建手術で使用しやすい力学的強度を備えたPLGA (poly DL-lactide-co-galactide)メッシュプレートを開発する必要があり、本年度はPLGAメッシュプレートの新規開発と力学的強度の検討を行った。solvent-casting and particulate leaching(SC/PL)法により、10% PLGA、および20% PLGAの2種類の濃度のPLGAメッシュプレートを作製し、力学的強度の計測を予定した。PLGA濃度の上昇とともに力学的強度が上昇していくという比例関係を予想していたが、実際には濃度を上昇させても強度の上昇は得られなかった。したがって予定を一部変更して、5%PLGAを新たに作成し、5%PLGAを加熱することにより強度を上昇させる方法を検討した。PLGAの融点は65℃であるが、材料を加熱することによりPLGA内部への細胞進入のための空洞(Pore size 40-400 micro meter)が保てなくなることが予想されたため、65℃でPLGAを2時間加熱の後に常温へ戻し、電子顕微鏡にて多孔質PLGAのpore sizeの測定を行った。その結果、加熱前と同様におよそ40-400 micro meterのpore sizeが保たれていることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PLGA濃度の上昇とともに力学的強度が上昇していくという比例関係を予想していたが、実際には濃度を上昇させても強度の上昇は得られなかった。したがって予定を一部変更し、熱処理など力学的強度を上げる他の方法を検討する必要性が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、加熱により強度を上昇させることに加えて、5%PLGAにPLGA糸を埋入することにより、新規のハイブリッドメッシュを作成することを計画している。これにより引っ張り強度を上昇させることが可能ではないかと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
一部研究材料を変更する必要性が生じたため、新規に開発した材料の力学的強度の検討を行うことができなかった。 曲げ強度、引張強さ、シェア強度などの客観的な評価を行うことを予定している。
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